戦力補強で解決せず? オリックスはなぜ最下位から浮上できないのか【どら増田のオリ熱コラム #73】
5月3日からの西武3連戦(西武プリンスドーム)に始まり、6日からのロッテ3連戦(QVCマリン)、10日からの日本ハム2連戦(東京ドーム)と続いたオリックスの関東遠征。今季の日程表を見てもこれだけ長く続くロードは他になく、チームにとっては過酷な連戦だった。
2016/05/13
4位浮上で「借金返済」誓うも……
昨年2勝しかできず、今年も簡単には勝たせてくれない“鬼門”西武プリンスドーム(以下、西武プリンス)を勝ち越し、ロッテ戦の初戦では雨の中、エース金子千尋が好投し主砲T-岡田にも一発が出て快勝。最下位だった順位が4位に上がった。試合後、福良淳一監督は順位の話題になると、「まずは借金を返します」と話し、3まで減らした借金返済を最優先に戦うことを明言した。
しかし、翌日からオリックスは4連敗。再び最下位に転落してしまう。7日はマリンで今季2度目のサヨナラ負け。8日は終盤にひっくり返された。日本ハム2連戦は初戦で有原航平を打てなかったのも事実だが、2試合連続でホームランを打った大谷翔平一人にやられた感が否めない。完敗である。
「バントやエンドランをしっかり決めないと流れはこない」
就任当初から“隙のない野球”を掲げている福良監督は、現在の打線に対してこのような苦言を呈しているが、バントを失敗してヒッティングという場面は昨年からよく目にする。
エラーの数も35個(11日現在)と西武と並んでリーグ最多タイ。首位のソフトバンクは15個(11日現在)とその差は歴然としている。今回の関東遠征でも8試合で7失策。中でも西武プリンスで2失策を喫した西野真弘は「守備に入るときは無心になってやってるつもりなんだけど何か考えてしまう」と話し、西武との3連戦では猛打賞を2度も記録したのにもかかわらず、そこに笑顔はなかった。