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戦力補強で解決せず? オリックスはなぜ最下位から浮上できないのか【どら増田のオリ熱コラム #73】

5月3日からの西武3連戦(西武プリンスドーム)に始まり、6日からのロッテ3連戦(QVCマリン)、10日からの日本ハム2連戦(東京ドーム)と続いたオリックスの関東遠征。今季の日程表を見てもこれだけ長く続くロードは他になく、チームにとっては過酷な連戦だった。

2016/05/13

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勝てる試合は勝たなきゃいけない

 このように攻守の失敗や、ピッチャーが粘りきれないなどの要因が重なり、今季もチームはなかなか浮上できない状態が続いている。

「正直言って優しい、おとなしいという温室育ちなところがある」

 今年の宮崎キャンプで瀬戸山隆三球団本部長に話を聞いた際、オリックスというチームにこんな印象を抱いていたという。優勝争いを演じた2014年は、そんなチームをペーニャや平野恵一(引退)が鼓舞することで、「選手たちが勝つことに目覚めた」(瀬戸山本部長)。あと一歩で優勝は逃してしまったが、目覚めれば優勝する力があることは証明できた。主力の離脱や出遅れが続いた昨年に比べたら今季の戦力は揃っている。

「どんな形であれ、今は勝てばいいんですよ」

 こう語ったのは日本ハム時代に優勝経験があり、昨年からオリックスに移籍した小谷野栄一だ。昨年は怪我で長期離脱を余儀なくされたが、高知で行われた秋季キャンプも参加し、新しいコーチングスタッフといち早くコミュニケーションを図るなど、今のチームにとっては精神的な支柱となっている。

 そんな小谷野も「勝てる試合は勝たなきゃいけない」とロッテ戦の連敗を悔やんだ。しかし「優勝するためにも僕が前のチームで教えてもらったことをチームに根付かせたい」と連日声を出してチームを鼓舞し続けている。

 今のチームに必要なのは緊急補強よりも精神面の補強ではないか。そして小谷野の“熱”がどう結果として、波及していくのか。

 開幕序盤にバッテリー部門でコーチの配置転換が行われた。ここ数日、新外国人選手の緊急補強が報じられている。手を打てる策は早めに打つという点では評価ができるが、“隙のない野球”を体現できない限り、最下位からの浮上はない。

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