【5月13日~15日セ・パ第15節展望】オリックス金子・西VSホークス打線再び。広島・戸田はチャンスを生かせるか
2016年5月13日~5月15日までの第15節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/05/13
<セ・リーグ>
DeNA-阪神 横浜スタジアム
倉本のサヨナラ打で前日の試合を制したDeNAは3節連続の勝ち越しに成功した。今節はこれまで2勝6敗と大きく負け越している阪神が相手だが、この勢いで5位阪神を叩きたい。初戦の先発は井納が上がる。今季の阪神戦防御率が0点台とうまく抑えられている。2戦目は前回登板でプロ初勝利を挙げた今永、3戦目は山口俊が控える。井納の好投でチームに勢いをつけたいところだ。ベストメンバーがそろった打線がどこまで本領を発揮できるか注目したい。チーム状態も、雰囲気もいい。こういうときは勝ち越したい。
阪神は雨天中止と試合数の関係で投手陣に余裕がある。初戦は火曜日の先発が流れた藤浪が登板する。4月12日以来、勝ち星がない藤浪だが、その最後の勝利を挙げたDeNA戦で調子を取り戻したい。2戦目はおそらく岩貞だろう。今季、ほとんど打たれている印象がない投手だ。特にDeNA戦では2戦2勝、無失点どころか2試合で20三振を挙げている。打線はこの1週間でややボロが出始めている。しかし、若手が躍動している時期でもある。金本監督には辛抱強い采配が求められているのかもしれない。
巨人-ヤクルト 東京ドーム
巨人は試合数が少なく今節を迎える。その影響で、初戦にエース菅野を起用できるのは大きい。菅野はヤクルトを苦手とされてきたが、今季はすでに2戦2勝。しかも1点も取られていない。畠山が復帰するなど、ヤクルト打線が上向いてきただけに、真価が問われるところだ。当然、菅野も分かっているはずだ。2戦目の今村は前回登板で炎上した。ローテーションに残るためには、ここでの踏ん張りが必要だ。打線は、坂本の調子が落ちない。驚異的ですらある勢いだが、いかに彼を生かしていくか。打線全体を考えていくとデレクジーターのように「2番・坂本」も考えたい。
ヤクルトは初戦の先発に成瀬が復帰してくる。果たしてどうだろうか。それほど先発の枚数に苦しんでいるわけだが、成瀬にとっては、信頼を取り戻すチャンスだ。ローテーションのメンツはかなり苦しいだけに、初戦の成瀬に掛かる比重は大きい。打線は畠山が入り、バレンティンも好調、山田は手が付けられない状態だ。前日サヨナラ打を放った1番・坂口など、チーム状態は上向きといえるだろう。この勢いを持続させるためにも、巨人のエース菅野を叩いておきたい。
中日-広島 ナゴヤドーム
ともに先発投手陣が苦しい。打撃好調ではあるが、どれだけ得点を重ねられて、どこまで抑えられるか、焦点はそこだろう。中日の初戦先発はバルデスだ。前回、今季初登板を果たしたばかりの左腕は、6回を2失点でまとめ勝利を挙げている。中4日の先発を想定してか、球数を少なくして調子してきている何とか試合を作ってというところだろう。ジョーダン、吉見らにつなげるか。ブルペン陣は盤石の信頼とは言えないものの、勝利の形は持っている。打線は1番の大島、2番の荒木の状態がいい。荒木は12日のゲームでは4安打と得点の多くに絡んでいる。平田、ビシエドの二人に存在感があり、6番を打つ堂上も結果を残している。打線に力があるだけに、なんとか投手陣に踏ん張ってもらいたい。
一方の広島は週末のローテを再編中とあって苦しい状況だ。そんな中、初戦の先発は若い戸田が上がる。ここ数年期待されてきたが、今季は開幕から中継ぎを務めてきた。このチャンスは彼にとって大きなものになるだろう。チームの窮地を救える救世主となれるか。打線は3割打者を4人抱える上、ここ最近は安部の調子がよく、活性化させている。若い鈴木誠などもいきが良く、チーム打率はリーグトップだ。ブルペン陣はここ数試合で崩れ、心もとない状況なだけに得点をとれる時に奪い、打を前面に押し出した戦いをしていくしかない。