新助っ人クラーク加入で得点力アップなるか。結果が出ない近年のオリックス助っ人野手事情
オリックスは19日、元中日クラークの入団会見を行った。13年に25本の長打力に期待はかかるが、近年オリックスの助っ人野手は期待通りの成績を残せていないケースが多い。
2016/05/20
クラークは活躍できるか?
攻撃力増強の切り札として期待されるクラークだが、オリックスの助っ人野手はここ数年満足な成績を残せずに終わってしまうケースも多い。以下は、過去5年以内にプレーした助っ人野手とその成績。( ()内は在籍年度 ※はシーズン途中入団)
バルディリス(10~13) 540試合 打率.279 49本 262打点
カラバイヨ(10※11,15) 104試合 打率.249 19本 53打点
李承燁 (11) 122試合 打率.201 15本 51打点
ヘスマン(11) 48試合 打率.192 6本 14打点
李大浩(12~13) 255試合 打率.294 48本 182打点
スケールズ(12※) 85試合 打率.262 5本 23打点
ロッティーノ(13) 37試合 打率.206 4本 8打点
フェルナンデス(09,13※) 142試合 打率.249 16本 51打点
ベタンコート(14) 18試合 打率.141 0本 4打点
ヘルマン(14~15) 214試合 打率.255 8本 67打点 47盗塁
ペーニャ(14) 140試合 打率.255 32本 90打点
バトラー(14※) 21試合 打率.231 2本 6打点
ブランコ(15) 52試合 打率.194 9本 24打点
チャベス(15※) 一軍出場なし
こうして見ると期待通りに活躍したと言えるのは、バルディリス、李大浩、ペーニャの3人ぐらいだろうか。
特に日本球界未経験の助っ人は、李大浩以外壊滅状態。
元々オリックスの自前助っ人野手は、失敗に終わるケースが多く、05年の合併以来まともに活躍したと言えるのは李大浩とカリーム・ガルシア(05年に.307、21本、翌年成績悪化)ぐらいだ。これまでの状況を考えれば、1年だが日本球界での実績があるクラーク獲得という判断は賢明だろう。
またシーズン途中の加入組も期待外れに終わるケースが多い。
10年途中加入し3シーズンオリックスでプレーしたカラバイヨは、2度目の加入となった2015年5月に8本塁打と打ちまくるも、その他の時期は今一つ。12年のスケールズも出塁率は.373と良かったが、85試合で103三振の粗さが嫌われて1年でお払い箱に。
通算206本塁打の実績を持つフェルナンデスも13年には25試合で.188と低迷しシーズン後に引退。14年のバトラー、15年のチャベスはインパクトを残せないまま1年で去った。
他球団を見てもシーズン途中加入で大きな戦力となる助っ人野手はほとんどいない。フランシスコ(元巨人)ら失敗組は枚挙にいとまがないが、近年の成功組は13年途中に入団し本塁打王を獲得した西武のメヒアが目立つ程度だ。
前例だけを見れば非常に不安要素は多い。クラークは球団の期待に応え、そのパワーでチームを浮上に導けるだろうか。