日本ハム宮西尚生は球界にとって稀有な存在。勝利の方程式に欠かせない貴重なセットアッパー
ファイターズの宮西尚生が14日、ついに200ホールドを達成した。同記録の達成は、NPB史上2人目で、パリーグでは初だ。
2016/05/18
山口と宮西は8年連続50試合以上登板
NPBのホールド数10傑は以下の通りだ。
1. 山口鉄也(巨人)260
2. 宮西尚生(日本ハム)200
3. 浅尾拓也(中日)199
4. 五十嵐亮太(ソフトバンク)142
5. Jウィリアムス(阪神 引退)141
6. 平野佳寿(オリックス)128
7. 増井浩俊(日本ハム)121
8. 福原 忍(阪神)118
9. 久保田智之(阪神 引退)117
10. 松岡健一(ヤクルト)、森福允彦(ソフトバンク)115
セットアッパーは、クローザーとともに救援投手の両輪だ。しかし注目度はクロ―ザーのほうが高く、一方で過酷さではセットアッパーのほうが上だ。
昨年の両リーグの最多登板投手は、ともにセットアッパーだった。
パ・増田達至(西武)72登板40ホールド(最多)
セ・秋吉亮(ヤクルト)74登板22ホールド
それだけに、セットアッパーは消耗が激しく長続きしない。
中日の浅尾拓也は2010、2011年に2年連続で最多ホールドをマーク(47、45ホールド)、2011年にはセットアッパーとして初のMVPに輝いた。
しかし翌年以降、故障などもあり成績は急落。浅尾もあと1つで200ホールドだが、今年はまだ一軍で投げることができていない。
そんな中で、長くセットアッパーとして活躍しているのが巨人の山口鉄也と、日本ハムの宮西尚生だ。
山口は昨年まで8年連続で60試合以上登板、20ホールド以上、今季もすでに9ホールドを挙げている。
宮西は新人の2008年からセットアッパーで起用され、昨年までデビューから8年連続で50試合以上登板、5度20ホールド以上、今季、彼もすでに7ホールドを挙げている。
山口と宮西は、長年の酷使に耐えることができる稀有の存在なのだ。
山口は3度最優秀中継ぎ投手に輝いているが、宮西は一度もタイトルを取っていない。
しかし毎年50試合以上投げて、20ホールドが期待できる投手が一枚確保できているのは、非常に大きい。
地味ではあるが、丈夫で長持ちなセットアッパー、宮西尚生の評価はますます高まっている。