好調DeNA圧倒的な代打成功率の背景に、個性の異なる“三人衆”。若手の成長も好循環
一気に巻き返しを見せるDeNA。好調の要因は何も投手陣の踏ん張りだけではない。
2016/06/05
乙坂、山下はチャンスメーカー。下園は切り札
DeNAの“代打三人衆”、乙坂智は、22歳の外野手。今季はスタメンも多いが、対左投手の打率.222、右が.302のため、左投手が先発のときは代打に回ることが多い。5/12から5/18まで代打起用4回連続で安打を打っている。
下園辰哉は31歳の外野手。プロ9年目の実績のある選手だが、今季はスタメンは1度だけ。代打に徹して殊勲打を連発している。好機で起用される「代打の切り札」なので、打点付きの安打が多い。
山下幸輝は24歳の内野手。小柄だがシュアな打撃。今季は開幕2戦目の広島戦で初めて起用されて右前打、ここから3試合連続で代打安打を打った。山下は、守備固めも兼ねているので先発投手の交代期の代打を務めることが多い。打点はついていないが「代打のチャンスメーカー」のような役割を果たしている。
DeNAの代打の好成績の背景には、若手野手の成長がある。
筒香嘉智を筆頭に20代の若手が育ってきている。一塁のロペスを除いて、多くのポジションを若手が競うようになった。競争が激化する中で、正選手が狙える位置にある乙坂や山下が代打でいいところを見せようとしている。ベテランの下園にもいい刺激となっているのではないか。
今季もセリーグは接戦が続く。昨年のように交流戦で大敗しなければ、DeNAもクライマックスシリーズ進出を望める位置に踏みとどまるだろう。
そのときに「代打三人衆」の真価が発揮されるはずだ。