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カープは5人がランクイン。守備力の高い選手は誰?

なかなか実力が図りにくい守備能力だが、守備率とRFで、両リーグの内外野手の守備成績を見ると、NPBの守備の名手が浮かび上がる。

2016/05/24

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カープ鉄壁の二遊間

 野球の記録には、大きく分けて投球、打撃、守備と3つのカテゴリーがある。
 いずれも細かな数字が記録されているが、守備は、なかなか実力が計測できない。

 守備では「守備率」という数字が発表されている。
 失策の少なさをあらわした数値だ。一定の守備能力はわかるが、無理目の球を追わなければ、守備率は上がる。しかし安打は増える。守備率だけでは、守備能力は十分にはわからない。

 もう一つRF(レンジファクター)というデータがある。守備機会(補殺:打者、走者を送球でアウトにした数+刺殺、フライやタッチアウト、フォースアウトなどで打者、走者をアウトにした数)を試合数で割る数値。これは守備範囲の広さをあらわす。守備率が低くてもRFの数値が大きい選手は、無理目の打球に果敢に挑戦しているということになる。

 守備率とRFで、両リーグの内外野手の守備成績を見ると、NPBの守備の名手が浮かび上がってくる。

 なおRFは、正式には守備機会、野手の出場イニング数で割って9倍して算出する。しかし、NPBでは野手の出場イニング数を発表していないので、試合数で割った簡易形で出している。この場合、途中出場や途中交代が多い選手の数字が低くなる。

 RF順に両リーグの各ポジションの3傑を出す(外野は5傑)。なおRFの数値は守備位置によって大きく異なる。違うポジションの野手のRFを単純に比較することはできない。
※数字は5/19まで、Baseball Referenceなどを参照。選手は規定試合数以上出場。

一塁手
パリーグ
1. 銀次(楽天)RF10.50 守備率1.000

2. 中田翔(日本ハム)RF9.68 守備率.997

3. 内川聖一(ソフトバンク)RF9.38 守備率.994

セリーグ
1. 新井貴浩(広島)RF9.66 守備率.992

2. ロペス(DeNA)RF9.36 守備率.997

3. ビシエド(中日)RF9.25 守備率.995

 パでは銀次が守備範囲、守備率ともに抜群。中田翔は守備範囲の広い左翼手だったが、一塁手としてもしっかり守っている。
 セはベテランの新井貴浩が1位。一塁守備に定評があるロペスが2位。

二塁手
パリーグ
1. 田中賢介(日本ハム)RF5.60 守備率.988

2. 浅村栄斗(西武)RF5.40 守備率.991

3. 西野真弘(オリックス)RF5.28 守備率.972

セリーグ
1. 菊池涼介(広島)RF6.21 守備率.996

2. 山田哲人(ヤクルト)RF5.62 守備率1.000

3. 石川雄洋(DeNA)RF5.10 守備率1.000

 パはベテランの田中がRF1位、投打で貢献度が高い。
 セは菊池が次元の違う守備範囲の広さ。山田が追いかけるが、この差は大きい。

三塁手 両リーグともに規定出場試合数以上は2人だけ
パリーグ
1. レアード(日本ハム)RF2.40 守備率.990

2. 松田宣浩(ソフトバンク)RF2.68 守備率.973

セリーグ
1. 村田修一(巨人)RF2.63 守備率.973

2. 川端慎吾(ヤクルト)RF2.37 守備率.971

 両リーグともに正三塁手が決まっていないチームが多い。レアードは昨年もRFリーグ1位。身体能力が高い。セでは三塁守備に定評のある村田修一が1位。

遊撃手
パリーグ
1. 中島卓也(日本ハム)RF5.16 守備率.974

2. 鈴木大地(ロッテ)RF4.71 守備率.975

3. 今宮健太(ソフトバンク)RF4.59 守備率.988

セリーグ
1. 田中広輔(広島)RF5.25 守備率.975

2. 坂本勇人(巨人)RF4.92 守備率.957

3. 堂上直倫(中日)RF4.35 守備率.976

 パは名手今宮健太をおさえて、中島卓也がRF1位。
 セでは田中が抜群のRF。菊池涼介と組んだ二遊間は、ずば抜けた守備範囲の広さで広島の投手を大いに助けている。

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