オリックス躍進に、伊藤光の成長あり――金子千尋の〝光〟績【どら増田のオリ熱コラム #1】
音楽イベントやタレントのプロデュースをする傍ら、タレントとしてイベントの司会やプロレスのリングアナウンサーや執筆業も行う、どら増田さんはオリックスファンだ。昨年より在京のオリックスファンが交流するイベント「関東オリバカ交流会」を有志と主宰し、定期的に開催している。オリックスを全国に広めるべく、ファン視点でコラムを掲載していく。
2014/11/27
今回から月2本ペースでコラムを書かせていただくことになりました。私は在京のオリックスファンであり、オリックスの地元である関西のファンとは感じ方が違うところも多々あるかと思いますが、そんな違いも含めて楽しんでいただけたらと思っております。末長く温かい目でご愛読ください。
公式戦同様のスタイルでメジャーリーガーに勝負した金子・伊藤のバッテリー
11月14日、私は日米野球第2戦を観戦するため東京ドームにいた。
この原稿を書く直前、24日に開催されたファンフェスタ終了後に金子本人が「今オフのポスティングシステム利用によるメジャー移籍断念」と記者の前で語ったコメントがメディアを通して報じられた。
国内FA権行使最終日に金子は「行使」を表明。
これはメジャー移籍を視野に入れていた金子にとって、国内他球団移籍を最も恐れているオリックス球団側に、ポスティングを容認させるための〝圧力〟という見方がされていた。そして日米野球は金子にとって初めてとなるメジャーリーガーとの対決。
ファンやマスコミそして関係者の多くの目が〝査定〟に向いている中、私は金子と伊藤光(ファンとして、あえて光と称させていただきたい)のオリックス黄金バッテリーが日米野球という舞台でどのような勝負に挑むのか、そしてもしかしたらこれが最後になるかもしれない金子と光のバッテリー姿を焼きつけるために東京ドームに足を運んだのだ。
先発を務めた金子は5回を投げて3失点を喫したものの、ホームランを含む長打を数発浴びただけで、打ち込まれた印象はない。
試合後のコメントでも「変化球の手応えはあった」と金子は満足気に語っている。金子と光のバッテリーは普段オリックスでやっているそのままのスタイルで、侍ジャパンのユニフォームをまといメジャーリーガー相手に勝負ができたということだろう。
金子が今オフのメジャー移籍を断念したことで、オリックス残留の可能性が高まったと言えよう。
そもそもなぜ、私が日米野球に金子と光のバッテリーを目に焼けつけるために足を運んだのかというと、金子の最大の功績は正捕手不在とまで言われたオリックスで、まだ25歳と若い光を侍ジャパンのセカンドキャッチャーになるまで育てたことだと思っているからである。