田口麗斗、近藤健介、北條史也ら21U侍JAPAN組。国際大会で得た経験を糧にチームの中心選手へ
2年前「第1回21Uワールドカップ」を戦った選手たちはこの貴重な経験を糧に、各チームで成長を遂げている。
2016/05/24
田口、近藤ら一軍で戦力に
侍JAPANが撒いた種が、今、花を咲かせようとしている。
来年のWBCにはまだ早いかもしれないが、その先を見据える次代の日本代表を担う選手たちが躍動している。
巨人のローテーション投手として2勝を挙げている田口麗斗(かずと)を筆頭に、日本ハムのクリーンアップを打つ近藤健介、ソフトバンクの牧原大成、DeNAの高城俊人や柴田竜拓、広島・鈴木誠也、阪神の北條史弥、横山雄哉……。
彼らは2年前、侍JAPANのユニホームを着て「第1回21Uワールドカップ」を戦ったメンバーたちなのだ。
大会では決勝で台湾に敗れて準優勝に終わったが、実り多き時間を過ごした選手たちは、貴重な経験を糧に成長を続けている。
「自分にとって初めての国際大会で、キャプテンをやらせてもらった。チームを引っ張っていかないといけない責任感や日の丸を背負って戦うという想いの中でやれたのは自分にとって自信になりました」
そう語ったのは、同チームにオーバーエイジ枠としての出場ながら主将を務めたソフトバンクの牧原だ。現在1軍にいる牧原は内外野を守れるユーティリティープレイヤーとして、存在を示し始めている。
牧原のようにメンバーの多くが、それまでとは異なったチームでのプレーに新たな気持ちを持った。
DeNAの捕手として開幕からベンチ入り。エース・山口俊の限定捕手として活躍する高城も当時の経験を語る。
「なかなかない経験じゃないですか。ああいう大舞台を経験することもそうだし、他のチームの人とプレーするって。『ああこんなリードもあるんだ』とか、勉強になりました。いつもは他球団のキャッチャーのリードを気にしてみることはそんなに多くなかったんですけど、今は見るようになりました。健矢(オリックス)も、今季一軍で出ていましたよね。山崎(福也)さんをリードして勝利に導いていた。同じキャッチャーとしてすごく刺激になりますよ」
この21U侍JAPANが異彩を放っていたのは、ひとつに日本球界ではまだ芽を出し始めた選手たちの代表チームであること、また、オールプロの集団ではなく、アマチュアからの参加選手もいたことだ。