【5月24日～26日セ・パ第18節展望】パ2位争いは熱戦必至。昨夏甲子園優勝投手のデビューなるか
2016年5月24日～5月26日までの第18節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/05/24
＜パ・リーグ＞
西武―楽天 西武プリンスドーム、県営大宮
先週のカードを3勝2敗と勝ち越した西武は最下位楽天と相見える。上位進出を目論む西武としては、下に引っ張られたくないはずだ。初戦の先発は佐藤勇が上がる。2週間前には仙台で対戦した相手だが、前回は5回途中5失点で降板した。リベンジしたい。相手投手がエースの則本とあって、やや荷が重い。もう少し首脳陣の配慮を求めたいところだ。2戦目は菊池、3戦目は高橋光と連勝を狙う二人が控える。打線は一発頼みだけだったところから、つながりが出てきている。1番・秋山、2番・栗山がお互いを生かしながら、チャンスメークしている。下位打線の調子が上がってきているのも大きい。初戦の相手・則本とは今季3戦目になるが、そろそろ土をつけたいところだ。
最下位に沈む楽天は浮上のきっかけをつかみたい。やはり課題は投手陣。3週連続で則本を中5日で回す。ここから則本がカード頭に入り、初戦をとって弾みをつけたい。2、3戦目は不透明だが、ベテランの川井、美馬の登板と予想する。西武打線がいいだけに、調子に乗らせないようにしたいところだ。打線は、依然、リーディングヒッターの岡島が調子をキープ。5番を打っている島内の調子もよく、茂木も当たっている。左打者ばかりだが、１、2戦目の相手投手が左腕だけに右打者の奮起も期待したい。嶋の離脱でリーダー不在だが、こういう時こそ、選手個々の自立が求められるということだろう。
日本ハムーロッテ 札幌ドーム、函館
札幌1日挟んで函館という変則日程での開催となる。2位を争う調子のいい両チームの対戦となって白熱した試合が期待される。日本ハムは初戦の先発が、ここまで無傷の有原が上がる。今季初登板でロッテを封じており、先陣を切りたいところだ。2戦目は吉川の予定だが、不安定さが気になるところ。良いほうの吉川を見せたいところだ。日程に余裕がある分、充実した救援陣で援助したいところ。打線は、今節は大谷が打線に入り、活発になる。2番田中賢を入れることができ、攻撃的な野球でたくさん点を取りたい。中島の調子がよく、下位から好機を作れるのも大きい。大事な2試合をしっかり戦いたい。
一方のロッテは3連敗からの2連勝と危うくなりそうなところを前週五分で終えた。2連勝で日本ハム戦を迎えるのは大きいだろう。初戦の先発は札幌ドームに強い石川が立つ。シンカーのキレ次第なところもあるが、悪くても立て直せるのが彼の真骨頂だ。2戦目は1日空く分、エースの涌井を先発させることができる。これはロッテに追い風だ。いかに初戦で無敗の有原を打ち崩すか。チーム力で上回りたい。打線は細谷・清田・角中が好調、飛び道具の出るデスパイネがどっしりと4番で構える。7番の鈴木も打率上位で君臨し、打線に切れ目がない。さらにベンチの雰囲気もよく、どんな展開でも粘れる胆力も今季の持ち味の一つだ。
ソフトバンク―オリックス ヤフオクドーム
首位ソフトバンクは前週を負け越したが、試合内容は悪くない。初戦の先発は前回、日本に来て初黒星を喫したバンデンハークが上がる。投手の胆力は負けた時からどういうピッチングをするかだが、バンデンハークが敗戦からどう立ち直ってくるか、精神性に注目したい。2戦目は和田で臨んでくるだろう。打線は1番の中村が好調でいいムードを作り出している。柳田、松田も調子を上げてきており、打線については心配がなさそうだ。また、併用で起用される城所の打棒にも注目。守備の人から覚醒し、鋭い打球を連発している。
オリックスは2連敗を喫し、苦しい状態だ。初戦の先発はディクソンが上がる。ソフトバンク戦は前回登板5回5失点と打ち込まれた。同じようなことがないようにしたい。2戦目は松葉、3戦目にはエース・金子を持ってくる可能性がある。松葉は今季好調で、先発した3試合はすべてQSを達成している。前回は同級生の則本に投げ勝つなど、自信も深めている。打線は先週、T-岡田、ブランコら主軸打者に当たりが出た。いい調子を続けたい。中島が復帰予定だ。調子のいい西野から始まり、糸井としっかり線として繋いで多くの得点を重ねていきたい。黒星がついたばかりのバンデンハークの出鼻をくじきたいところだ。