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楽天・松井稼頭央はセンターよりもレフトがベスト? 慣れない守備が打撃に影響か

今季、楽天の梨田監督は松井稼頭央をセンターで起用するケースがある。

2016/05/25

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開幕早々にウィーラーと接触

 梨田楽天が土俵際だ。5月24日現在、今季初の7連敗で借金11。開幕43試合終了時の勝率.366は、昨年の.463、一昨年の.419と、いずれも最下位に沈んだ過去2年の同時期を大きく下回っている。

 浮上のきっかけがなかなか見出せない。

 敵地で2戦連続サヨナラ負けを喫したロッテ2連戦を皮切りに、指揮官の退場に則本昂大が炎上した秋田、岩手のオリックス2連戦。極めつけは正捕手・嶋基宏の骨折離脱という衝撃が走った日本ハム2連戦と、チームにとってショックが大きい敗戦が続いている。

 新体制で迎えた今シーズン、3年ぶりAクラス争いのはずが全日程の3分の1も消化していない交流戦前夜に3位とのゲーム差7.0も引き離されての最下位だ。

 このままズルズルいくと3年連続最下位の現実味が一気に増す。今こそチーム一丸で乗り切る正念場だ。

 そんな中で、気になる采配がある。松井稼頭央のセンターでの起用だ。

 今シーズンは開幕直後、3月29日ロッテ戦の守備時に発症した右膝痛の影響などもあって成績が上向かず、打率は.188。打率が2割を上回ったのは5月12日のみという状況だ。その中、梨田監督はベテランを開幕戦と直近2試合を含む6試合でセンターで先発起用している。

 外野の中で最も広い守備範囲が求められるのがセンターだ。両翼に飛んだ打球のバックアップに入ることも多く、その身体的負担はレフトやライトよりも大きい。

 2008年以降のNPBでは35歳以上の選手がセンターで先発50試合以上プレーしたという記録は、2011年の横浜・金城龍彦(56試合)の1例しかない。
 ましてや松井稼の場合は広い球場が多いパリーグだ。その中、守備経験がほとんどないセンターで起用するには、不安があった。

 その心配は早々に的中した。右膝痛は前述の3月29日ロッテ戦の8回、岡田幸文の左中間飛球を追いかけたとき、レフトのウィーラーと交錯し転倒したことで痛めた。
 実は2回にも鈴木の左飛時、両者あわや交錯という危ない光景があったばかりでのアクシデントなのだ。不慣れな守備位置での起用がベテランをその後の打撃不振に追い込む怪我を誘発させてしまったとも言えよう。

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