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海を越えて帰国する松坂大輔と、海を越えられなかった金子千尋、それぞれの決断

メッツからFAとなった松坂大輔の日本球界復帰が決定的となった。その一方で、オリックスからFAした金子千尋は、今季ポスティングシステムによる海外移籍を諦める決断を下した。さらに右ヒジにメスを入れることにもなり、今後の交渉にも影響を及ぼしそうだ。

2014/11/26

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ポスティングでの移籍を諦め、海を越えることを断念した金子千尋

 一方で、海の向こうを目指したが、その思いを断念したのがオリックスの金子千尋投手。11月24日のファン感謝デーが終わった直後。「今オフのポスティングはしない方向で考えています」とこちらも重い決断を口にした。

 来年、海外FA権を取得できる金子は、国内FA宣言した上で、ポスティング・システムによる大リーグ挑戦を球団側へ訴えてきた。1年後にFAでメジャーへ流出されれば、2000万ドル(約23億6000万円)を上限とする譲渡金はゼロ。移籍を1年前倒しにすることで、オリックス側にもメリットがあるというのが交渉のキモだった。

 今オフの移籍を認めなかったのは、それだけオリックスが来季に勝負をかけているという裏返しだ。
 今季はソフトバンクとの最後の直接対決に敗れ、ゲーム差はなし、勝率わずか2厘差の2位。クライマックス・シリーズではファーストステージで日本ハムに1勝2敗で敗退した。

 それでも日本一に輝いた96年以来の頂点へ、大きな手応えをつかんだのは確か。絶対エースの金子を引き留め、来季こそ悲願のリーグ制覇と19年ぶり日本一を目指す構えだ。

 金子自身、将来的なメジャー挑戦への思いは胸に秘めている。「この先、どうなるかはわからない。今年以上に挑戦したい気持ちが出てくるかも知れない」と付け加えた。

 今後はオリックスも含めた国内12球団との交渉となる。そんな矢先での右ヒジの手術という選択。来オフ以降のポスティング・システムの扱いも含めて、交渉の大きなポイントとなるだろう。

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