交流戦でパリーグが強いのは理由がある。今一度「ファンが望む形」へ原点回帰を【小宮山悟の眼】
いよいよ今季も交流戦がスタートする。少しずつ開催概要も変更になっているが、それは果たして「ファンが望む形」へとなっているのだろうか。
2016/05/31
メジャーリーグのような日程にできないか
5月31日から「日本生命セパ交流戦」が始まる。対戦形式など開催の概要は昨年とほぼ同じ。各チームが、1カード3試合×6チームの合計18試合を戦う。セパ両リーグの対抗戦形式で行われ、勝ち越したリーグの各チームに賞金(1位1000万円、以下順に、500万円、400万円、300万円、200万円、100万円)が与えられ、リーグに関係なく最高勝率を残したチームにも賞金(500万円)が出る。さらに、勝ち越しリーグは、ドラフト会議でのウエーバー優先権を得ることもできる。
試合は昨年の同一カードでビジター側だったチームの本拠地で行われる。これで、昨年の対戦と合わせて、同数のホーム&ビジターの試合が成立するわけだ。このオフにも来年からの開催概要について話し合いの場が持たれるだろう。もちろん、改善の余地はまだかなりあると思う。
まず試合数に関してだが、現状の18試合くらいが適当ではないか。一昨年までの24試合制だとどうしても長く感じてしまい、開催期間の終盤には「早く通常のレギュラーシーズンの試合が見たい」という気持ちにさせられてしまった。
さらに言えば、問題の根本は、18とか24という試合数ではなく、交流戦の期間を設けて一気に試合を消化してしまう開催方法にあるのだと思う。たとえばメジャーリーグと同じように、通常のレギュラーシーズンのところどころで交流戦を行うような形式はとれないのだろうか。
シーズンの終盤まで交流戦を行った場合、交流戦のカードが再現される日本シリーズへの興味や新鮮味という点で影響が出るかもしれないが、8月中旬あたりまでに終わるように日程を組めば問題ないだろう。
もちろん、冠スポンサーをつけ、勝ち越したリーグや、最高勝率を残したチームに賞金を与えるシステムを採用するために、一気に開催しなければならないことは理解している。ただ、それは、本当にファンの望むシステムなのだろうか。