鷹ドラ1の高橋純平、リハビリを経てたどり着いた二軍初登板。黄金ルーキーが踏み出したプロの第一歩
ホークス期待のドラ1ルーキー・高橋純平がついに28日の広島戦で二軍戦初登板を果たした。
2016/05/30
二軍初登板でMAX148キロを計測
2015年プロ野球ドラフト会議で3球団競合の末、ホークスにドラフト1位で入団したルーキーの高橋純平が、5月28日ウエスタンリーグ広島戦で、ついに二軍戦初登板を飾った。
2番手として2回を投げて、打者11人に3安打2失点。
3回一死1塁、広島2番・庄司隼人の打席でボークの宣告を受けた後に被弾した。また、2四球を与えるも、力強い速球で2奪三振もマーク。臆することなくしっかり腕を振れていた。初失点に初被弾、初与四球、初奪三振と、初登板時に初物づくしで、プロの洗礼を浴びつつも、笑顔で充実のマウンドを終えた。
試合前日、高橋は「まだ緊張していない」といつも通り笑顔で答えてくれた。昨秋のU-18野球世界大会以来、約9カ月ぶりの実戦ということで、試合勘が鈍っていないかと質問を投げかけてみたが「プロという新しいステージだから、久し振りの試合という感じはない。初めての舞台だから、まだどうなるのかわからない」と未知の世界に踏み出す、最初の一歩を心待ちにしていた。
斉藤学投手コーチは、今回の高橋の初登板を“三軍卒業試験”と位置付けていた。三軍での練習を見る限りは、すでに卒業レベルに達しているというが、問題は現在の力をマウンドでしっかり発揮できるかどうか。
斉藤コーチは、「一軍昇格を推薦できるレベルを100とすると、今の高橋の位置は60~70」と評価していた。
シート打撃やブルペンでも145キロ以上出ていて、スピードに関しては問題ないという。実際、初実戦での最速は148キロ。高橋の高校時代の最速は152キロ。速球が魅力の投手は、評判通り、二軍デビュー戦で幾度も145キロ以上を計測した。何より球速以上に球威があった。
登板後、斎藤コーチは「いいんじゃないですか。あとは慣れと経験ですよ」と、打たれたことに関しては気にする必要はないと、笑顔で合格点を与えた。
倉野信次投手巡回コーチも、「二軍レベルにしてもまだまだだけど、二軍で投げさせてみたいと思わせる光るものは感じる」と、ドラ1右腕の魅力を充分把握した上で、今後も二軍戦での登板機会を示唆した。
二軍と三軍の境界がはっきりあるホークスにおいて、すぐに二軍昇格とはならなかったようだが、今後も強化と実戦の両立を図っていくという。