「打高投低」はもはや昔の話 9年続けて防御率1点台が誕生したパリーグ【2014年タイトルホルダー 最優秀防御率編】
かつては3点台での受賞もあったパリーグの最優秀防御率のタイトル。しかし、ここ数年は全く状況が変わった。今年も防御率1点台で金子千尋が受賞。これでパリーグは9年連続で防御率1点台の投手が誕生した。一方のセリーグは途中戦線を離脱しながらも、年間を通じて安定感ある投球を見せた菅野が2年目にして初受賞となった。
2014/11/26
12球団唯一の防御率1点台の金子
00年代前半の「打高投低」期には3点台での受賞もあったパリーグの最優秀防御率。今シーズンは1.98で金子千尋が獲得した。
これで06年以来、9シーズン続けて1点台での受賞となった。
防御率1点台は12球団で唯一。2位、岸孝之の2.51に0.53差をつけた。シーズンを通してエースらしい安定した投球を見せたが、6月と9・10月は月間防御率3点台とやや打ち込まれた。
6月の防御率悪化は交流戦があったことが影響している。対セリーグの防御率は2.43で十分及第点だが、対パリーグの1.88より悪い。
6月は登板4試合中3試合がセリーグとの対戦。6/6阪神戦6回、自責点2、6月12日のDeNA戦5回、自責点4、6月18日の巨人戦5回1/3、自責点3と、炎上とまではいかないものの打ち込まれ、早めの回で降板する試合が続いた。
対戦チーム別ではソフトバンク戦で4勝をあげたものの、防御率は3.43と最も悪かった。9・10月の防御率悪化は、このソフトバンク戦で2試合投げているため。
9月3日は自責点6と打ち込まれ、5回2/3で降板。9月17日は8回を投げて勝利投手になったものの、自責点4だった。
しかし3カ月以外はすべて月間防御率1点台。通算防御率も1点台をキープし続けた。
1点台割れのピンチは9月30日の楽天戦での最終登板。
この試合までに184回を投げ自責点39で防御率1.91だったが、2回に2失点、4回にも1失点し、この時点で防御率を2.01とした。その後の3回を無失点で乗り切り、自身初の1点台でのタイトル獲得となった。