交流戦開幕! 注目は同級生対決、雄星vs筒香、有原vs山田哲
2016年5月31日、いよいよ交流戦が開幕する。6試合、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/05/31
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小笠原対強力ソフトバンク打線
ソフトバンク(パ1位)-中日(セ2位) ヤフオクドーム
パリーグ首位のソフトバンクがホームにセリーグ2位の中日を迎え撃つ。ソフトバンクはペナントを独走態勢だが、交流戦できっちり勝てるか。交流戦の最初は今季好調の中日だが、どんな力を見せていくか。初戦の登板はバンデンハークだ。昨季は交流戦で1試合しか投げておらず、セリーグを相手にどこまでやれるか。次戦以降に控える和田、あるいは中田が古巣を相手に登板するかも注目だ。打線は、ここ最近、主軸を固定しながら、流動的な傾向にあるが、短期の戦いでは調子の良し悪しの見極めが重要になる。城所、今宮の1、2番が好調だが、序盤戦好調だった福田、中村晃、本多らの起用が気になるところだ。
一方の中日は、初戦の先発にドラフト1位ルーキーの小笠原慎之介を送り込む。これほど大胆なことをセリーグのチームがやってくるとは驚きだ。小笠原のピッチング次第では、セリーグ劣勢の勢力図を変えるきっかけになるかもしれない。2戦目以降に登板予定の若松は昨季、先発こそないもののロングリリーフで好投している。打線の方はソフトバンクの強力な投手陣を打ち崩せるだろうか。前節から1番に大島を戻して打線を組み換えたが、大島の起用法も注目したいところだ。また、セリーグの投手陣を打ち崩しているビシエドの打棒も楽しみの1つだ。
ロッテ(パ2位)-広島(セ1位) QVCマリン
パリーグ2位のロッテがセリーグ首位を迎え撃つという、ソフトバンク―中日とは逆のパターンだ。前節に今季初めて同一カード3連敗を喫したロッテは出直しの交流戦となる。交流戦に強い印象のあるロッテだが、今季は果たしてどうか。いきなりセリーグ首位との決戦は厳しいだろう。広島のローテーションが好投手がそろうめぐりだけに厄介だ。初戦の先発は石川が立つ。得意のシンカーで形を崩したい。2戦目はルーキーの関谷、3戦目は二木と初めての交流戦だが、二木の緩いカーブやフォークは初対戦では効果的に働くのではないだろうか。打線は、一時の勢いが消えたが、つなぎの意識と走力でチャンスを生かしたい。パの首位打者・角中に期待したい。中継ぎ陣にもろさがある広島だから、粘って得意の逆転の展開へ持っていきたい。
広島は前節1勝2敗と負け越したが、状態は悪くない。初戦の先発はリーグハーラートップのジョンソンが立つ。昨季のロッテ戦の登板はないがソフトバンクを抑えるなど、パ・リーグ相手でも問題ないピッチングを見せている。2戦目はジョンソンに次ぐ5勝を挙げている野村、そして九里と好調な投手が居並ぶ。継投になった時の投手陣の出来もカギになる。打線の方は、田中、丸らがカギを握る。ロッテの投手陣は右投手が多く、左打者の出塁が必須だ。田中や丸が石川のシンカーをどう見極めるかだろう。打線は好調だが、交流戦でもそのまま力を発揮できるか。
日本ハム(パ2位)-ヤクルト(セ6位) 札幌ドーム
前節を勝ち越し、勢いが出てきたパ3位の日本ハムが昨季のセの覇者・ヤクルトと対戦する。昨季は1勝1敗1分と痛み分けに終わったが、札幌ドームではどうか。日本ハムは初戦に5勝を挙げている有原が上がる。前回の登板で今季初黒星を喫したが、敗戦の後をどう立て直してくるか、投手には重要な要素だ。2戦目以降の先発は読みにくいが、どういう選択するかも楽しみだ。打線の方は、29日の試合で大谷が二刀流で先発したからか、中田、レアードら打線が奮起した。この勢いを持続させたい。ともに継投を駆使するチーム同士の戦い。最終盤まで決着の見えない試合になるかもしれない。
いまいち調子の上がらないヤクルトは交流戦から勢いをつけたいところだろう。課題は相変わらずの投手陣。広い札幌ドームで大胆に攻め活路を見出したい。初戦の先発はデイビーズ。くしくも、筆者が5月にファームの試合を観戦した時、日本ハム戦で登板していたのがデイビーズだった。そこでの好投から1軍に昇格したが、どの程度、情報が洩れているか。日本ハムは大嶋匠が当時は試合に出ていたが、果たして。2戦目は石川が復帰の予定だ。3戦目の小川と流れを呼び込みたい。打線の方は、どう有原を崩していくか。一度崩れるとガタガタいく投手なだけに、持ち前の強力打線で一気に畳みかけたい。有原vs山田の同級生対決も個対個の見所として挙げておきたい。