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【データで選出7月月間MVP】4勝&防御率0.00の中日・髙橋はセイバー的にも圧巻。パ・野手には好調・ロッテから3名がランクイン【コラム】

2024/08/07

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産経新聞社、DELTA



4勝&防御率0.00の中日・髙橋が抜群の投球内容。パは日本ハム・加藤がトップ

データでみる7月月間MVP【投手】
 
 投手のWARは投球の質と量両面でどれだけ貢献したかから求める。質は「奪三振」、「与四死球」、「被本塁打」、「ゴロかフライかライナーといった打たれた打球の種別」、量は「どれだけ多くの機会をこなしたか」によって決まり、そこから平均的な投手と比較しどれだけ多くの失点を防いだかを算出。それが何勝分に値するのか換算したものが投手のWARとなる。
 
 投手部門でパ・リーグは加藤貴之(日本ハム)、セ・リーグでは髙橋宏斗(中日)がそれぞれ0.73、1.18とトップのWARを記録した。
 

 
 両リーグでも断トツの投球成績を残した髙橋。7月は4度の先発すべてで勝利し、月間防御率は0.00。奪三振割合(奪三振/打者)は2位のフォスター・グリフィン(巨人)に大差をつけてトップの34.8%。対戦打者の3人に1人以上のペースで三振を奪っている。圧倒的な内容でありながら、投球イニングでも両リーグトップの32イニングを記録。質と量、どちらの面でも優秀な成績を残した。
 
 パ・リーグの投手ではわずか1勝に終わった加藤がトップ。2021年から3年連続でリーグ最小の与四球割合(与四球/打者)を記録するなど、とにかく四球による失点が少ない加藤。7月の与四球割合はわずか1.2%、シーズンでも両リーグトップの1.9%と、今季も制球力は健在だ。7月を通して被本塁打を許さず、優れた投球内容で有原航平(ソフトバンク)をわずかに上回るWARを記録した。

 
DELTA@Deltagraphshttp://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~5』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

 

 
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【了】

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