巨人の打低の一因は、4番の勝負弱さ。短期的にチーム順位と連動する得点圏打率
チャンス(二塁もしくは三塁に走者がいる場面)でいかに走者を還せるか。大事な場面できっちり仕事ができる選手ほど、得点圏打率が高い。
2016/06/08
Getty Images
ギャレットの「.122」は12球団最低
今季、各球団で4番に最も多く起用された打者の得点圏打率を比較しよう。
■パリーグ
ソフトバンク 内川聖一 61打数19安打 .311
日本ハム 中田 翔 82打数25安打 .305
ロッテ デスパイネ 53打数17安打 .321
西武 中村剛也 57打数11安打 .193
オリックス モレル 44打数13安打 .295
楽天 ウィーラー 57打数17安打 .298
西武の中村剛也の得点圏打率の低さが際立っている。
■セリーグ
ヤクルト バレンティン68打数19安打 .279
巨人 ギャレット 49打数6安打 .122
阪神 福留孝介 42打数10安打 .238
広島 新井貴浩 74打数29安打 .384
中日 ビシエド 56打数16安打 .286
DeNA 筒香嘉智 38打数13安打 .342
巨人の低迷は4番に据えたギャレットが、チャンスでほとんど打てなかったことが大きい。
ギャレットの代わりに4番を任せるケースが多い長野久義も得点圏では39打数8安打.205、規定打席以上では最下位。今のところ53打数15安打.283のクルーズがベストな選択ではないだろうか。
広島が好調なのは、今年、得点圏打率リーグ2位の新井貴浩が4番に座っていることが大きい。
こうしてみると主軸の得点圏打率が、チーム成績と連動していることがわかる。
得点圏打率は選手のコンディションや変動する数字だ。指揮官はこの数字を横目で見ながら打順を考えることも必要だ。