〝日本のマリアノ・リベラ〟岩瀬仁紀は、もはやレジェンドだ!【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
ブログ「野球の記録で話したい」を運営中で『プロ野球解説者を解説する』(イーストプレス刊)の著者でもある広尾晃氏。当WEBサイトでは、MLBとNPBの記録をテーマに、週2回、野球ファンがいつもと違う視点で野球を楽しめるコラムを提供していく。第22回目は、中日ドラゴンズの岩瀬仁紀についてだ。
2014/11/28
岩瀬は、名選手の一人だ!
先日、NPBは創立80周年を記念して、~Best nine of 80 years~を発表した。そのすべてが昭和の時代の大選手、名選手であり、平成に入ってからの選手は皆無だった。
たしかに野球の中身も変わっているとはいえ、最近の野球ファンには少々さびしい結果である。
しかし平成になってからの選手にも球史に残るレジェンドはいる。
その代表が岩瀬仁紀ではないか。彼が積み上げたセーブ数は歴代1位なのだ。
2014年終了時点でのベスト40。SV/Gは登板数に占めるセーブ数の割合だ。
通算402セーブは2位の高津を100以上引き離す断トツのトップ。
セーブという記録自体は、NPBでは1974年から導入されたものだ。昭和の選手が少ないのは当然だが、それでも導入から40年の歳月を重ね、数多くのクローザーが出ている中でのこの数字は、昭和の大選手に匹敵すると言っていいだろう。
ところでこの表のSV/Gに注目していただきたい。
岩瀬はセーブ数はトップだがSV/Gは45.2%で、高津臣吾、佐々木主浩、小林雅英らに比べればやや低い。
これは岩瀬が、ずっとクローザーとして活躍してきたのではなく、途中からコンバートされたことを意味している。
キャリアSTATSを見てみよう。
右には同時期の中日の勝ち星と、それに占める岩瀬の勝ち星+セーブ数の比率を示した。