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「火消し役」生田目翼は最高のキャスティング。ようやく見つけたプロで輝く場所【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#231】

CSに向けてチームが勢いに乗っている。その要因は打撃陣の好調ぶりにあるが、それだけではない。特にピンチの場面でしっかりと火消し役を担っている生田目翼の存在は非常に大きい。

2024/08/18

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産経新聞社



日本ハム・生田目翼

チームは完全に上げ潮

 ファイターズはお盆のロッテ戦を勝ち越し、8/15現在、2位を確保している。話題沸騰中なのは5戦4発とホームラン量産のレイエスであったり、8月好調をキープしている清宮幸太郎だろう。水野達稀も戦列復帰してホームランをかっ飛ばしたから、チームの推力になっているのは間違いなく打線の活性化だ。チームは完全に上げ潮に乗っている。空中戦もいいが、8/14のロッテ20回戦の連続スクイズのように、来たるべきCSの伏線になるような「プレッシャーの種まき」(うちは何をするかわかりませんよ的な戦術的牽制)も面白い。
 
 一方、ロッテは佐々木朗希、高部瑛斗の負傷交代というアンラッキーがあった。逆に言えば前哨戦で主戦投手、3割打者と2枚のカードを伏せた状態だ。これも伏線になるだろう。物語はどのように伏線を回収するだろう。
 
 というわけで活発なファイターズ打線から一人取り上げて、コラムに仕立てようと思っていたのだ。今なら間違いなくレイエスのビュー数が伸びそうだ。レイエスの配球の読み、逆方向にもホームランが打てる柔軟さ、全力疾走する可愛さなど、書きたいことはいくらでもある。でも、何か知らないが生田目翼のことを考えてしまうのだ。読者よ、筆者のわがままを許してほしい。好調打撃陣ではなく、生田目翼。代役クローザーを見事務める柳川大晟でもなく、生田目翼。今、ある意味、ファイターズで最も輝いてる男は生田目かもしれない。
 
 成績だけをいうなら31試合登板、1勝1敗1セーブ3ホールド、防御率3.51(今シーズン、8/15時点)なのだ。プロ6年の通算成績でも2勝5敗1セーブ3ホールド、防御率4点台(同)のパッとしない数字だ。プロ初セーブを挙げ、ヒーローインタビューのお立ち台に立った西武17回戦(8/12)で「あとがないので何とか爪痕を残そうと必死に頑張ってる現状です」とコメントしていたが、それが本人の実感だろう。2018年ドラフト3位の力投派は鳴かず飛ばずと表現した方がいい、くすぶりっぷりだった。

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