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カープ、初のコリジョンルール適用でサヨナラ勝利。緒方監督「セーフになる確信があった」

14日、マツダスタジアムで行われた広島東洋カープ対埼玉西武ライオンズの1回戦は3-2で広島が初のコリジョンルール適用によるサヨナラ勝利をおさめた。

2016/06/14

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西武の上本「野球としては寂しい」

 コリジョンルールが試合を決めた。

 2-2の同点の9回裏のことだった。
 2死から2番・菊池が右翼前安打で出塁。続く3番・丸の打席で菊池が盗塁を成功。丸は敬遠気味の四球で歩いたものの、途中交代出場の赤松が中前安打。しかし、これを西武の中堅手・秋山が猛チャージを掛けて、本塁に好返球。捕手上本が回り込んだ菊池をしっかりとタッチ。そして、球審の木内はアウトとジャッジした。

 試合はこれで延長戦に突入するかと思われたが、このプレーに広島・緒方監督がベンチを飛び出し、球審に抗議。審判団もすぐに了承して協議に入った。そして、5分以上の協議の結果、判定が覆り、広島に1点が追加された。

 序盤は静かに始まった試合は、今季からのルール改正により、試合が決まった。

 試合後、緒方監督は守備の人、赤松が放ったタイムリーに興奮しながらも「(コリジョンルールについては)今シーズンに入ってこういうルールになった。クロスプレーになって試合が覆った試合をたくさん見てきたから、それに近いプレーがあったら、抗議しないと損だと思って抗議した。(セーフになるという)確信があった」と振り返った。

 一方、判定を覆された形となった捕手の上本は「サヨナラの勝敗が決まる時のプレーで、あっさりとしたプレーをしたら、チームとして盛り上がらない。そういうことを踏まえて、野球としては寂しいなとは思います」と俯いていた。

 コリジョンルールの適用を決めた審判団の判定は、プレー映像から妥当に見えた。

 もとはといえば、捕手を守るために作られたルールだ。

 今回の上本のようにルール改正で捕手が下を向く結末のジレンマは拭い去れないが、選手生命が第一と考えれば、致し方ないだろう。



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