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知られざるドミニカ共和国の野球事情。日本人選手も参加するウインターリーグの楽しみ方とは?

日本やアメリカのプロ野球が終わる頃にスタートするのが、ドミニカ共和国のウインターリーグである。日本では中日が武者修行の場として積極的に選手を派遣している。またシーズン佳境になるとメジャーリーガーも参戦するなど、見どころが多い。現地から、その魅力について解説してもらった。

2014/12/02

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Yasumitsu Takahashi



冬場に盛り上がるドミニカ共和国の野球

 メジャーリーグに多くのスターを輩出し、2013年の第3回WBCのチャンピオンにも輝き、野球大国としての認知度を日本でも高めているドミニカ共和国。
 
 しかし、ドミニカ共和国内の野球事情について語られることはまだまだ少ない。
 
 野球を国技とするこの国では、実はウインターリーグが開催される10月から翌年の2月初旬の冬場こそが野球シーズンなのである。(もっとも、常夏ともいえるこの国では「冬」という言葉も大した意味は成していないのだが)。
 
 この国の野球の歴史は日本のそれと比べても古い。最も伝統を持つ球団リセイは1907年創設と、今シーズン球団創設80周年を迎えた読売ジャイアンツと比べてもはるかに古い歴史を持つのだ。
 1921年には初の大会が開催され、現行のリーグが発足したのが1951年である。以後ウインターリーグは国民にとって冬場の定番娯楽として定着している。
 
 ウインターリーグは下記6チームによって争われている。
 
ティグレス・デル・リセイ(本拠地:サントドミンゴ)
レオーネス・デル・エスコヒード(同:サントドミンゴ)
ヒガンテス・デル・シバオ(同:サンフランシスコ・デ・マコリス)
アギラス・シバエーニャス(同:サンティアゴ)
トロス・デル・エステ(同:ラ・ロマーナ)
エストレージャス・オリエンターレス(同:サンペドロ・デ・マコリス)
(上から昨季の順位順)
 
 この中で黄金カードとされるのは、リセイ対アギラスの一戦だ。リセイは国内最多の23度の優勝と10度のカリビアンシリーズ制覇を誇り、一方のアギラスは20度のリーグ優勝と5度のカリビアンシリーズ優勝(2位タイ)の経験を持つ、野球が盛んなカリブ海諸国の中でも屈指の名門である。
 
 また首都サントドミンゴに本拠地を置くリセイに対し、アギラスは同国第2の都市サンティアゴが本拠地という地域間のライバル感情も存在する。さながら日本球界における巨人vs阪神戦のようである(しかもアギラスのチームカラーは黄色と黒だ)。

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