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知られざるドミニカ共和国の野球事情。日本人選手も参加するウインターリーグの楽しみ方とは?

日本やアメリカのプロ野球が終わる頃にスタートするのが、ドミニカ共和国のウインターリーグである。日本では中日が武者修行の場として積極的に選手を派遣している。またシーズン佳境になるとメジャーリーガーも参戦するなど、見どころが多い。現地から、その魅力について解説してもらった。

2014/12/02

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Yasumitsu Takahashi



日本からでもネットでウインターリーグが観戦可能

 
 日本人目線からのウインターリーグの楽しみ方をいくつか挙げてみよう。
 
①現地でプレーする日本人選手をチェック!
 
 2000年代後半から中日ドラゴンズを中心にウインターリーグに選手を派遣するNPB球団が増えてきた。今シーズンの選手登録は又吉克樹(中日)一人と若干寂しいが、これまでにも吉見一起、浅尾拓也などウインターリーグを経て大ブレイクした選手も数多い。また、マック鈴木や前川勝彦といった当時所属球団のない選手が参戦したケースもある。
 
②懐かしのあの選手を追いかける!
 
 かつて日本球界でプレーしていたドミニカ共和国出身の選手たちの姿が数多く見られるのも一つの楽しみだ。こうした選手が各チームに最低一人はいるので目にするチャンスは多いのでは。ざっと一部を紹介してみると、セサル(元中日)、オビスポ(元巨人、日本ハム)、ラミレス(元広島)、ネルソン・パヤノ(元中日)、マキシモ・ネルソン(元中日)、アレクシス・ゴメス(元中日)といったところ。日本球界では思うように力を発揮できなかった選手も多いが、母国リーグで彼ら本来の姿を目にできるかも?
 
③メジャーリーガーのプレーを楽しむ!
 
 リーグ開幕時は実績のない若手主体の陣容で戦うチームが多いが、シーズンも佳境になってくると、スプリングキャンプ参加前のメジャーリーガーやプロスペクトも数多く参戦してくる。
 
 こうした選手はメジャーチームとの契約もあり出場機会も限られてくるが、彼らの存在が試合を引き締めてくれるのは間違いのないところ。かつてはロビンソン・カノー、ホセ・レジェス、ネルソン・クルーズ、といった大物たちもここから巣立っている。
 
 また、10月に22歳の若さで非業の交通事故死を遂げたカージナルスのトッププロスペクト、オスカー・タベラスもアギラスのユニファームを着ての参戦が決定していただけに現地ファンも非常にショックを受けていた。そして、アギラスの主砲として元気な姿を見せているMLB通算555発の42歳マニー・ラミレスやMLBオールスター3度選出の39歳剛腕クローザー、フランシスコ・コーデロ(エスコヒード)といった、もう一度メジャーの舞台を夢見てプレーする大ベテランの存在も要注目だ!
 
 また、日本にいながら手っ取り早くウインターリーグを楽しめるサイトとしてオススメなのは、MLBファンにはおなじみの『MLB.COM』。このサイト内にはドミニカ共和国と他3地域(ベネズエラ、プエルトリコ、メキシコ)で開催中のウインターリーグ用特設サイトが用意されている
(http://mlb.mlb.com/mlb/events/winterleagues/league.jsp?league=dwl&y=2014)。試合日程、順位、個人成績、ニュースといった情報が英語で入手できる。
 
 次に、試合映像の入手だが、これは『LigaDom』という現地の野球情報サイトから、大体の試合を無料でネット観戦ができる(http://ligadom.com/html/aguilastv2.htm)。
 
 ドミニカ共和国と日本の時差は13時間あるので、開始時間に要注意だ。一般的にドミニカ共和国での試合開始時間は、平日は19:30~、週末は17:00~となっているので日本時間では翌日の朝となる。
 
 九州よりわずかに大きい国土に人口約1000万人というこの小さな島国が、野球大国として君臨できる理由の一端を、ウインターリーグを通して垣間見ることができるのではないだろうか。

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