【データで選出8月月間MVP】「セ・最強打者」オースティンが3ヶ月連続で打撃トップ。パ・リーグは日本ハムの主軸コンビが同時にランクイン【コラム】
2024/09/09
産経新聞社、DELTA
ロッテ・藤原がパ最高評価。巨人・門脇は圧倒的な守備範囲で全体トップの守備貢献
守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際はポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
パ・リーグでもっとも優れたはたらきを見せたのは藤原恭大(ロッテ)。8月は平均的な選手に比べて4.9点もの失点を防いだという評価だ。1日の西武戦では2死二塁から右翼前への打球を捕球すると、本塁への強烈なバックホームで走者をアウトに。打撃でも3打数2安打と活躍し、チームの勝利に大きく貢献した。
ランキング外も含めた全選手を対象に守備を見ると、門脇誠(巨人)も優れたはたらきを見せた。8月は平均的な選手に比べ、守備で全選手中トップとなる5.3点もの失点を防いだという評価だ。今季の巨人は盤石の内野守備陣を誇っている。坂本勇人や吉川尚輝といった名手とともにその一角を担うのがこの門脇だ。24日の中日戦では、1点リードで迎えた3回2死一三塁の場面で三遊間に抜けそうな打球を好捕。素早く一塁に送球し、同点のピンチを切り抜けた。圧倒的な守備範囲の広さで、何度もチームの失点を防いでいる。