交流戦パ一人負けのオリックス。今、求められる根気強さ【どら増田のオリ熱コラム #77】
交流戦の全日程が20日に終了、オリックスは5勝13敗で最下位に沈んだ。7年連続勝ち越しを決めたパリーグにおいて唯一の負け越しとなり、5位・楽天との差は3.5ゲーム、クライマックスシリーズ進出ラインである3位日本ハムとは11ゲームと離される一方だ。
2016/06/24
消化試合のようだった20日のスタメン
交流戦最終日、雨天中止の振替開催となった20日の甲子園の阪神戦のスタメンを見て愕然とした。
1番 二 西野
2番 遊 安達
3番 右 糸井
4番 一 モレル
5番 三 奥浪
6番 左 武田
7番 中 大城
8番 捕 若月
9番 投 西
不調の中島、駿太に加えて腰に違和感で大事を取ったT-岡田、新助っ人外国人のクラークもベンチスタートになり、まるで順位が決した秋頃のようなオーダーになってしまったのだ。
それでも勝てば良かったのだが、無失点と好投する西を見殺しに。クラークが一塁しか守れないという事情があるにせよ、このオーダーで勝つのはなかなか難しい。
5月に4割を超える打率を残すなど、レギュラーの座を掴みかけた小島の調子が落ちてくるとすぐにスタメンから外してしまう。こうした起用法に代表されるように、我慢して使い続ける根気がほしいところだ。
また度重なる選手の入れ替えに関しても疑問が残る。
23日現在の6月の登録と抹消は次の通りだ。
6月だけでこれまで19選手が抹消(モレルと大城は再登録)されている。このうち怪我のケースは小谷野と塚原のみで、昇格後即スタメン起用された杉本はわずか1試合、武田も3試合で2軍に降格した。
現在のオリックスは右の外野手が不足している現状を鑑みれば、身体能力が高く一発のある杉本や、広島戦でタイムリーを放った武田は戦力として必要なはずだ。大城が外野の守備にもついているが、本職はあくまでも内野手であり、外野手としてどこまでできるかは全くの未知数といえる
20日の試合では、7回一死で出塁したクラークに代走を送れず、その後二死から大城、若月に連打が生まれ先制のチャンスがあったものの、クラークが進塁できなかったため逃している。
福良監督はその時点で控えの内野手が鈴木昂しか残っていなかったので、延長戦を見据えると交代できなかったとしているが、今のオリックスはそれだけ選手のコマ不足が深刻なだけに、首脳陣がもっと選手を信じて我慢強く使い続けることが必要ではないか。
全試合に出場しているのが西野と糸井だけという状況からどのような形で活路を見出していくのか。根気ある起用がない限り救世主の登場は見込めないだろう。