【6月24日~26日セ・パ第20節展望】西武・高橋光の凱旋登板、阪神は藤浪で首位叩きなるか
2016年6月24日~6月26日までの第20節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/06/24
<セリーグ>
1位・広島(5勝)―4位・阪神(4勝) マツダスタジアム
交流戦で勢いに乗った広島と沈んだ阪神の対戦。一息ついてどう出るか楽しみだ。初戦の両先発が大きなカギを握るだろう。広島の初戦先発はジョンソンが上がる。開幕投手を務め、防御率・勝利数ともリーグ2位につける安定感抜群の左腕だ。ジョンソンに続いて登板予定の岡田、戸田ら若い投手に勢いをつけたい。初勝利が近づいている岡田、前回登板の西武戦で好投を見せた戸田とつかみかけている自信を確実なものにしたいはずだ。打線はエルドレッドの離脱があっても、穴を感じさせない。田中、菊池、丸の同世代の3人がうまく刺激しあいながらチャンスメイク。鈴木誠也らもそれに続けとばかりに勢いがある。初戦を取って、勝ち越しは狙いたい。
一方の阪神は藤浪でスタートを切る。開幕戦と同じくらい大事な一戦になるだろう。ここで初戦を任された意義は当然、本人が感じていることだろう。将来のエース候補として、ここは一世一代のピッチングを見せなければならない。こういう時に結果を残す投手だという期待感もある。打線は相手の初戦先発・ジョンソンをいかに打ち崩すか。ストレートだけでなく、変化球をうまく駆使してくる。ただ、防御率の割には敗戦数が多い。そこにつけ入るスキがあるはずだ。福留を軸としていく打線を組んでいくが、どうチャンスメイクし、福留を生かしていくか。原口の一塁手、あるいは外野手起用も現実的なのかもしれない。
5位・DeNA(4勝1分)-2位・巨人(3勝1分) 横浜スタジアム
交流戦を6連敗で終えたDeNAは、いかに巻き返せるか大事な戦いになる。初戦の先発は開幕投手の井納が務める。巨人戦はすでに1試合登板しており、完封勝利を挙げている。ただ、井納の生命線はフォークで、この球のキレ次第か。シーズン序盤の頃に比べるとやや陰りが見え始めているが、踏ん張り切りたいところ。まさに試金石の登板となる。ルーキーの今永を二軍に降格させるなどローテーション再編を余儀なくされるが、ラミレス監督がどういう選択をしてくるかも注目したい。打線もやや湿りがちだ。4番の筒香、宮崎、倉本は安定しているが、今一つ、「線」をつなげられていない。本日のスタメンを発表しているが、「2番・倉本」も一つの策ではないか。
一方の巨人は初戦の先発が菅野だ。エースであるし、当然の選択といえるだろう。DeNA戦はすでに2試合に登板していて勝ち星はないものの、ピッチング内容は悪くない。今季初対戦で、筒香に3点本塁打を打たれたのが印象深いが、菅野がこのまま黙っているとも思えない。筒香との対決も見ものだ。これまで正捕手の役割を担ってきた同学年の小林誠が離脱。その影響がどう出るか。打線は、クリーンアップに元気がある。坂本、長野、村田の調子が良く、阿部はまだ本調子ではないとはいえ、怖さを秘めている。いかに、チャンスメイクしていくかだけが課題だ。若い選手の奮起が求められる。これ以上広島に離されないためにも、粘りたい。
6位・ヤクルト(4勝)-3位・中日(5勝) 神宮
交流戦の最終節を勝ち越しで終えたヤクルト。しかし依然、苦しい状況は変わらない。先発投手陣をいかに整備してくるか。初戦先発はエースの小川がマウンドに立つ。これまでピリッとしたピッチングがない。4月30日以降は勝ち星がなく、エースと呼ぶにはふさわしくない。ただ、改善されているところも少しずつは見えてきている。コントロールを軸に、6回を投げ切るくらいの気持ちで臨みたい。前回好投の山中らも控えるが、全体的な枚数は圧倒的に足りていない。打線は畠山の離脱を感じさせない好調ぶりだ。山田、川端が絶好調で、大引、坂口も安定している。今浪、バレンティンに故障が出たものの、代役の西田が台頭するなど打者の選手層は厚い。いかに失点を少なくして勝利に持ち込むか。
中日は交流戦で負け越したとはいえ、投手陣に安定感が出てきた。これは中日らしい戦いの裏返しともいえる。若松、大野、ジョーダン、吉見、バルデスと5人がすらっと出てくる。初戦の先発は若松が上がる。この投手陣のなかではやや交流戦で苦しんだほうだが、良い時の水準が高いだけに、この仕切り直しを機会に安定させたい。ジョーダン、吉見と続く投手陣は交流戦で調子を上げてきている。持ち味の投手陣を中心にゲームをコントロールしたい。打線は腰の状態が不安視された平田が打線に戻り、活気づいている。大島がうまくチャンスメイクし、平田、ビシエド、ナニータに堂上を加えた打線で少ないチャンスを確実にものにしていきたい。