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【データで選出9・10月月間MVP】ソフトバンク・栗原が攻守で圧倒的な貢献度。セ・リーグ優勝の巨人から3名の投手がランクイン【コラム】

2024/10/20

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産経新聞社、DELTA



守備でも際立つソフトバンク・栗原の貢献 セは中日・岡林がトップ

 守備評価には同じイニングを守った平均的な同ポジション選手と比較してどれだけ失点を防いだかを表すUZR(Ultimate Zone Rating)を使用する。しかしUZRは同ポジションの選手との守備を比較する指標であるため、異なるポジションの選手を比較する際はポジション間の補正を行う必要がある。一般的に高い守備力、もしくは独自性のあるスキルを要するポジション(遊撃手や二塁手、捕手など)を守った選手はプラスに補正をかけ、その逆のポジション(一塁手や左翼手など)はマイナスの補正をかけるといった具合だ。この守備位置補正をUZRに加えたものが守備貢献となる。
 

 
 パ・リーグでは栗原が打撃部門に続いて守備でもトップの貢献度を記録した。9・10月は平均的な選手に比べて5.6点もの失点を防いだという評価だ。2023年から本格的に三塁へコンバートした栗原。今季栗原が三塁のポジションで記録したUZRはなんと18.2。平均的な三塁手が守備についた場合と比べて18.2点も失点を減少させた。今季のソフトバンクは1試合あたりの平均失点が2.73点でリーグ最小。このディフェンス面の強さに栗原の守備が貢献していることは間違いないだろう。
 
 セ・パ全体でもっとも優れたはたらきを見せたのは岡林勇希(中日)だ。9・10月は平均的な野手に比べ、守備でチームの失点を6.5点分防いだという評価だ。シーズン前半は打撃不振に苦しんだものの、守備では安定した貢献を見せていた。後半戦に入ると打撃の調子も上向いてきた。9・10月の打撃貢献度は2.6点と決して高くはないが、守備面での圧倒的な貢献が光り、総合的な貢献度ではセ・リーグ野手3位。一定以上の打撃成績を残すことができればリーグ上位の貢献度を残せることを改めて示した。

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