苦境打破へ、「4番長野」が握る由伸巨人の命運【死亡遊戯コラム】
7月に突入しても、巨人の苦しい戦いは続く。そして現在4番を任される長野久義の状態がなかなか上がってこない。
2016/07/02
オーダー編成に苦しむ現状
借金3を抱えて7月に突入、由伸巨人の苦しい戦いが続いている。
30日の中日戦(東京ドーム)は21歳若松駿太に散発2安打に押さえ込まれ完敗。
これで6月は10勝13敗と負け越しとなった。
なんとか2位をキープしているものの首位を走る広島とは現在9.5ゲーム差。
96年は11.5ゲーム差を逆転したメークドラマ、08年は13ゲーム差をひっくり返しメークレジェンドを起こしたが今の巨人に当時の爆発力はない。
クルーズ、立岡宗一郎、片岡治大、亀井善行といったレギュラー候補がことごとく故障離脱。
さらにキャンプから「4番ファースト」として期待されたギャレットは、時折固め打ちを見せるものの気が付けば「7番レフト」で出場する日々。
開幕当初の構想が崩れ、由伸監督がチョイスした代わりの4番打者は阿部慎之助でも村田修一でもなく、長野久義である。
今シーズンの巨人で、この長野ほどチーム事情で打順がめまぐるしく動いた選手は他にいない。
開幕戦は「1番ライト」でスタートするも、4月13日のヤクルト戦では坂本の欠場に伴い「3番ライト」を任せられた。
それから5試合続けて3番でスタメン出場も、4月23日のDeNA戦から坂本が戻ると再び1番バッターへ。
すると今度は4月29日にクルーズが左足首痛で登録抹消され、代わりに「5番ライト」として出場。
その後は得点力不足に悩むチーム状況もあり度々オーダーを組み替え、5月7日の中日戦では再び1番へ。
さらに5番や6番も経験し、5月29日の阪神戦で由伸監督は「4番ライト長野」を決断。
交流戦前最後のリーグ戦、阿部が今季初めて1軍合流する直前の出来事であった。