カープ岡田、二軍での中継ぎ経験で取り戻した「まとまりある荒々しさ」。22歳ルーキーがV奪回ロード加速へ
首位独走のカープ、ドラフト1位ルーキーの岡田明丈が先発で奮闘している。9日の阪神戦では6回7奪三振、1失点で、2勝目を挙げた。
2016/07/10
ストライク先行で追い込みたい
持ち味の「球の強さ」を出し切れなかった右腕に、ファームの首脳陣は中継ぎでの登板機会を与えた。これが、きっかけになった。「中継ぎをやらせてもらうことで、イニングの入りで、全力の自分の球を投げられるようになりました。それが、1イニング1イニングにしっかり投げ切れるようになったきっかけだと思います」
5月中旬、一軍に戻ってきた岡田は、再び、外連味(けれんみ)のないピッチングを見せるようになった。腕を振る。ストライクを先行させる。「まとまりのある荒々しさ」を取り戻したルーキーが結果を残し続けるのは必然の結果であった。
「最初からストライク先行で、打ち取っていく気持ちです。すると、バッターも差し込まれるケースが多くなっていきます。内野ゴロや外野フライになることが多くなるように思います。まずは、ストライク先行で、相手打者を追い込んでいきたいです」
本格派右腕は、あくまで力で押すピッチングを見せる。ただ、向上心豊かな男は、さらなる高みも見据えている。もちろん、意識してインサイドをきっちり突けば、必要な場面ではコーナーワークに細心の注意も払っていくつもりである。
「バッターをねじ伏せるつもりで、一試合一試合に全力で、チームの優勝に貢献したいです」
落ち着きの中に、初々しさもある。22歳のルーキーは、真っ向勝負に無限の可能性を秘めたルーキーの初白星は、カープのV奪回ロードを加速させてくれそうである。