4位転落の巨人、鈴木尚広の足を生かせず――盗塁数から見る「足攻」の少なさ
遂にBクラスへ転落した巨人。さまざまな要因があげられるが、チームの盗塁数と足のスペシャリストの盗塁数を見ると、「足攻」の少なさが気がかりだ。
2016/07/05
足のスペシャリストは今季2盗塁
そして、このように今の巨人が走れないチームであることを露呈してしまっている筆頭が、今季の鈴木尚広だ。今さら説明するまでもなく、鈴木は日本球界でも群を抜く「足のスペシャリスト」。ところが今季はここまで22試合に出場しているものの、決めた盗塁はたったの2つしかない。今季の公式戦では一塁走者の代走として途中出場しながら二盗を狙わず、次の打者の放った併殺打でアッサリと仕留められるシーンが何度か見られた。
「代走で試合に出れば、次の塁を狙う。それが最低限、僕に与えられた仕事」とは鈴木の弁。多くのメディアに対し、このようにGの韋駄天はつい最近まで胸を張っていたはずだ。だが、それにも関わらず代走出場から二盗をなかなか狙おうとしていない点は、不可解ともいえる。
単にベンチからのサインが出されないのか。それともグリーンライトなのか――。いずれにしても「足のスペシャリスト」の鈴木を筆頭とした主力の面々の足攻をキッチリと生かせず、どうしても機動力を駆使できない巨人の悩みは深い。
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