【7月5日～7日セ・パ第23節展望】広島・黒田は日米通算200勝達成なるか
2016年7月5日～7月7日までの第23節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/07/05
＜パリーグ＞
6位・オリックス（1勝）―1位ソフトバンク（8勝）
前節をタイでしのぎ切ったオリックスは本拠地で首位・ソフトバンクを迎える。3連敗を喫してきた相手だけに手ごわくなるが、ここはリーグを混戦にもつれ込むためにも、叩いておきたい。初戦の先発は西が務める。5月から調子を崩していたが、前回登板で2カ月ぶりに勝ち星がついた。勢いに乗ると手がつけられないタイプなだけに、今回は楽しみな登板だ。2戦目は山田か東明のどちらかになりそうだが、粘りの投球で何とか1勝を挙げ、3戦目に復帰予定のエース金子へつなげたい。打線は、前節、育成から再昇格した園部が活躍し、チームの雰囲気はいい。やはり、チームがドラフトで獲得した高卒の選手がたたき上げて活躍すると嬉しいものだ。4番にT-岡田、駿太や若月を継続起用して、今のムードを確かものにしたい
一方のソフトバンクは、今季、初めて同一カード3連敗を喫し、立て直しを図る。このままズルズルと行く感じはないが、オールスターの監督推薦の選出を見ていると、やや慎重な姿勢がうかがえる。先発は武田、千賀でスタートする。今日先発の武田が、前回登板のロッテ戦は3回8失点で降板。今季8勝を挙げているが、今回登板は大事な一戦となる。オリックス戦の防御率は0.93と得意にしているが果たしてどうか。千賀は序盤ほどの勢いはないが、今季6勝0敗とまだ負けがついていない。3戦目はおそらく岩嵜だが、前回は好投しただけに続けたいところだ。打線は1番の今宮、3番・柳田、4番・内川が好調をキープしている。松田にやや元気がないが、ここというときは打ってくる選手だけに、切れ目はないといえる。走塁を含めた得点力が高く、さすがにここでの連敗は考えられにくい。
3位・ロッテ（6勝）―4位・西武（5勝） QVCマリン
3日に痛い星を落としたロッテは西武を迎えて立て直しを図る。初戦の先発はエースの涌井、西武の先発は岸。元同僚との「エース対決」は見ものだろう。今季のこれまでの状態だと涌井に分があるが、ロッテのエースはどのようなピッチングを見せてくるだろうか。2戦目は関谷が上がる予定だ。前回登板のソフトバンク戦で好投。次週もソフトバンク戦を控えているだけに、彼に懸かる期待は大きい。前回登板の自信を確信にするためにも、今回は勝利という形を得たい。打線は、角中が好調。彼をどう生かすか。1、2番の出塁がやや落ちてきているだけに、伊東監督がどう判断を下すか注目したい。角中に加え、デスパイネ、ナバーロ、鈴木が好調を維持。田村ら下位打線の調子もいいだけに、1、2番の起用次第だろう。また、好投手が相手の際は、終盤からの勝負になる。代打陣が井口以外見当たらず、2軍調整中の福浦らの昇格も検討したい。
一方、連敗を6で止めた西武は、浮上のきっかけを見つけ出したい。そのためには、まず、エースの奮闘が期待される。前回登板では、終盤に打ち込まれKOされた。球の勢いはそれほど悪くないが、コントロールにややずれが生じている。どう調整してくるのか。相手がエースの涌井だけに、負けられないはずだ。2、3戦目はバンヘッケン、ポーリーノが予定されている。本来は菊池の復帰を予定していただけに、苦しい状況といえる。打線は前節から中村が復帰し、3日の試合では連敗を止める決勝打を放った。これまで1度も替えなかった1番・秋山を3番起用するなど、打線のテコ入れを始めている。ただ打線は、もともとそれほど悪くない。いかに失点を少なくして、多彩な攻撃を仕掛けるかだろう。
5位・楽天（3勝）―2位・日本ハム（7勝） 山形、Koboスタ宮城
前節を勝ち越し一時は4位に上がった楽天はやや上り調子だ。状態が良く、調子のいい日本ハムの勢いを止めたい。初戦の先発は塩見が上がる。勝ち負けが交互に続いているが、楽天投手陣の中では調子がいいほうだ。長いイニングを投げられるタフさもあり、期待していい。2戦目の釜田は持ち前の走者を置いてから粘り強さが出てきた。序盤は苦しんだが、現在は3連勝で安定感が出てきた。コツコツと積み上げていく投手。さらなるステップアップを踏みたい。打線はウィーラーの調子が良く、今江が復帰した。岡島、銀次らの存在もあり、左偏重の打線にバランスが生まれてきている。島内などバットが振れている投手も多く、打線になってきている。
前節、首位・ソフトバンクに3連勝した日本ハムは、今節が大事なゲームになる。有原、大谷のエース級二人をつぎ込んだ後をどうものにしていくか。先発は初戦がメンドーサ、2戦目は吉川か。ともに、エース級の力がある二人だが、今季、まだパッとした成績を収められていない。リーグ制覇を狙う意味では、彼らの復調が不可欠だ。打線は、前節は「1番投手大谷」が話題をさらったが、1番打者を固定したい。1番・大谷を継続していくのか、西川、岡を起用していくのか注目したい。西川や岡らを信頼しても良いのかもしれない。陽やレアードの調子が高い位置でキープされており、あとは主砲・中田次第だ。今が踏ん張りどころ、自分を信じて調子を戻してほしい。