ベイスターズ、7月15日NPB史上初オールスター体験型イベントを開催――「全国の人が楽しめるエンターテインメントを」
7月16日、オールスターゲームが8年ぶりに横浜スタジアムで開催されるが、前日15日に、同じく横浜スタジアムを舞台に『マツダオールスターエクスペリエンス2016 in YOKOHAMA』が開催される。日本プロ野球史上、初開催となるオールスター体験型イベントを企画・実施した背景に込めた意図や想いとは? 横浜DeNAベイスターズ球団社長・池田純氏に話を伺った。
2016/07/06
横浜DeNAベイスターズ
改めてプロ野球、オールスターの魅力を伝えたい
これまでオールスターと言えば、球場に足を運び観戦するか、テレビやインターネットで視聴するという楽しみ方しかできなかったが、オールスターエクスペリエンスではこれまで日本にはなかったライヴ体験ができるという。
このアイデアの源について池田社長は次のように語る。
「この2月にアメリカ最高峰のスポーツイベントであるNFLのスーパーボウルをサンフランシスコで見てきたのです。そこで分かったのはスーパーボウルは単に試合ばかりでなく、開催地で『NFLエクスペリエンス』という大掛かりな体験型イベントをやることでたくさんのお客さんを集めていました。試合観戦者ばかりでなく、それに付随するイベントを開催することでスーパーボウルやアメリカンフットボールに接触する人をたくさん作り、その価値を高め、普及に努めている。これを見て非常に感銘を受けて、じゃあ日本でもやってみようと。今年は8年ぶりにハマスタにオールスターが来るわけですから、これはやらない手はないでしょう」
今回のオールスターエクスペリエンスは入場料(大人:1,800円 子供:500円)が掛かるが、その内容は充実の一言だ。
オールスター第1戦のヤフオクドームでの試合をパブリックビューイングし、さらに佐々木主浩らレジェンドOBのトークショーが予定されている。体験型のイベントとしては最新のバッティングシミュレーター『ヒットラボ』や360°動画体験コーナー『360BAYSTARS』、実際のマウンドに立ってのスピードガンチャレンジなど大人から子どもまで楽しめるアトラクションが揃っている。
そして目玉となるのは、地元横浜出身のシンガーソングライターである秦基博のスペシャルライヴ。『横浜×音楽×野球』という新たなエンターテインメントを追求するベイスターズらしい挑戦的な試みだ。
また目新しいことばかりでなく、当然、歴史や伝統にも目を向け『歴代オールスターゲームミュージアム』も準備されている。野球殿堂博物館から特別に運び込まれるオールスターにまつわる展示物は、歴史の重さや特別なイベントであることを改めて感じさせてくれるだろう。
「私たちは一球団ではありますが、プロ野球において、新しいことができているという実感はあります。初めてのことなので、実際、集客もどうなるかわかりませんが、プロ野球、そしてオールスターゲームの魅力を感じていただけることができるかと思います。楽しみを提供し、さらに野球が普及してくれれば、私たちとしては一石二鳥。できることならば、来年以降もこういったイベントが続いてくれればと願っています」
プロ野球界の歴史を振り返っても『マツダオールスターエクスペリエンス2016 in YOKOHAMA』は、非常に意義のあるイベントであると断言していいだろう。
ここからは蛇足となるが、プロ野球に参入以来、既成概念を打ち破る指針を示すことでチーム力アップはもちろん業績を上げてきた横浜DeNAベイスターズは、ここでもまた一石投じる役目を果たした。
オールスターゲームの歴史を鑑み、その魅力を引き出し、価値を高めんとするイベントを打つべき存在は、特定の一球団ではなく、本来ならばNPBの役目でなければならない。 このベイスターズが蒔いた種を絶やすことなく育て、来年以降、NPBはオールスターを行う球場、球団へ積極的に働きかけ、主催していくことが望ましい。オールスターゲームの価値を、これまで以上に高めていくためにも。
【「マツダオールスターエクスペリエンス2016 in YOKOHAMA」 概要】
イベントの詳細は
http://www.baystars.co.jp/news/2016/06/0613_05.php
にてご確認ください。
日時 7月15日(金) 15:00開始(予定)
場所 横浜公園・横浜スタジアム
主催 横浜DeNAベイスターズ
共催 一般社団法人日本野球機構
協力 福岡ソフトバンクホークス・北海道日本ハムファイターズ・千葉ロッテマリーンズ・西武ライオンズ・オリックス野球クラブ・楽天野球団・ヤクルト球団・読売巨人軍・阪神タイガース・広島東洋カープ・中日ドラゴンズ
備考 天候等により、イベント内容が変更または中止となる場合がございます