支配下登録勝ち取ったホークス石川柊太が5日間の一軍で学んだこと――『ももクロ』力に大きな一歩
ホークス・石川柊太が、7月1日支配下登録されると5日に早くも一軍昇格。その後、登板機会がないままに再び二軍降格も、力強い速球は、首脳陣が絶賛するほどだ。
2016/07/20
力ある速球を評価
しかし、そんな心配も杞憂に終わる。その後、4試合に登板して2勝0敗、防御率2.50の成績を残し、最速も153キロまで伸ばした。
高村祐二軍投手コーチは、「みんな気付いてると思うけど、スピードあるあそこまでの球を投げられるピッチャーはなかなかいないよ」と石川の素晴らしい能力を称賛する。
一方、三軍時代から石川を見てきた入来祐作二軍投手コーチは、この時期の一軍昇格は「予想外だった」という。「ケガの多い選手なので、近い未来だとは思っていなかった。今季はとにかくケガのないシーズンを送ってほしいと思っていたところだった」と話す。それでも、「確かにここ何試合すごく良くなって、去年より力が上がっていることは我々も実感した」と石川のこれまでの歩みを振り返り、「まだまだやらないといけないことはたくさんあるけど、一軍で自分でしっかり感じて、更に成長して欲しい」と愛情いっぱいに発破をかける。
同じ育成選手として入団し、1年目から何度もバッテリーを組んできた張本優大は、「妥当だなと思います。ずっと力のあるピッチャーだと思っていたので」と同期の支配下選手登録を祝福した。「元々、まっすぐに力のある投手だけど、ケガをした時期もあって。でも、リハビリでしっかりトレーニングしてきたんでしょうね、変化球の精度も上がっていて、今年が一番良くなってて、支配下になって……」。育成3年目の勝負の年。共に切磋琢磨してきた仲間の朗報に、「同期としてうれしいけど、先を越された悔しさもある」と力を込める。支配下選手登録の期限は今月末。石川の奮闘は、仲間達にも刺激を与えている。