多角的な視点で発信する野球専門メディアベースボールチャンネル



Home » プロ野球最新情報 » 日本ハム » ドラ5山縣秀、リアル殿馬の期待感。「嫌らしい選手」としてのアピールを【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#240】

ドラ5山縣秀、リアル殿馬の期待感。「嫌らしい選手」としてのアピールを【えのきどいちろうのファイターズチャンネル#240】

2月のキャンプインに向けて新人合同自主トレが始まった。2024年のドラフトで唯一野手で指名を受けたのが5位の山縣秀だ。ピアノが得意で、ドカベンに登場するキャラクターにちなみ「リアル殿馬」と称されるが、漫画の殿馬同様に状況判断ができる選手として一軍に食い込んでいきたい。

2025/01/12 NEW

text By

photo

産経新聞社



日本ハム トレ合同自主トレーニング

自主トレ「誰が誰なのか」問題

 新人合同自主トレが始まって、(建前上、球団の公式練習ではないものの)プロ野球のカレンダーが新シーズンへ向け、再び動き出した感じがしている。やっぱり契約更改や移籍、テレビ出演やトークショーのニュースばかりじゃ「野球感」が足りない。選手はやっぱりスーツ姿よりトレーニング着のほうが好きだ。8日、GAORAが新人合同自主トレ初日の生中継を組んでくれて、久々に「野球感」を補充した。今年は基本、週末しか鎌スタのスタンドを開放しない(外野の防球ネット越しに立ち見するしかない)と聞いて、ただでさえ寒いし、二の足を踏んでいたのだ。まぁ、「ファイターズMIRU」(球団公式動画チャンネル)という手もあるが、こういうときはGAORAが頼りになる。実況・土井悠平さん、解説・鶴岡慎也さんと実戦さながらのコンビに加え、アマ取材に定評のあるスポーツライター西尾典文さんを揃えるという最強の座組みだ。
 
 そもそも自主トレの初日(しかも朝9時半から)は動きが少ない。まぁ、メニューはストレッチから入るし、シンプルな反復動作が多く、映していても情報量がないのだ。例えばドラ1の柴田獅子が半袖で張り切っていたのだが、「半袖で頑張ってますねー」でしばらく話をもたせるしかない。寒さ(この日は厳寒のため、球場でなく室内練習場で自主トレが行われた)、初日の緊張、初日のイントロダクション的なメニューと「見せ場」になるものが少ない上、映してるのが「トレーニング着の新人」なので、誰が誰なのか、背番号もないし、顔で見分けがつきにくい。だから、実況席の座組みはめちゃめちゃ重要なのだ。その点、西尾典文さんを呼んだのはナイスアイデアだった。新人を語るならアマ野球を見てきた人が最強なのだ。
 
 しかし、自主トレの「誰が誰なのか、背番号もないし、顔で見分けがつきにくい」感は相当なものだ。ユニフォームじゃなくて、私服(トレーニング着)なのだから違いが出そうなものだが、みんな同じような黒っぽいウエアだ。上が黒っぽいロンT、下は黒っぽいタイツに黒っぽい短パン。GAORA中継の後半、田宮裕涼や矢澤宏太の自主トレ姿も映ったが、同じように黒っぽかった上、サングラスを着用してたりするので、「誰が誰なのか」は同様だった。
 
 つまり、室内練習場はなかが覗けないのでGAORA中継がありがたかったわけだが、球場内で行われていても外野の防球ネット越しでは自主トレの「誰が誰なのか」問題は深刻(?)だったろう。柴田獅子のように半袖着てアクセントを付けてくれたら助かるが、今年の新人はみんな長身のピッチャーなのだ。遠目には「黒っぽいスラっとした人が大勢ストレッチやってる」ことになったろう。

1 2


error: Content is protected !!