ヘルマンやオビちゃんも参戦! ウインターリーグはドミニカ人選手にとって貴重な再会の場
日本やアメリカのプロ野球が終わる頃にスタートするのが、ドミニカ共和国のウインターリーグ。前回のコラムにも記述したが、ウインターリーグには日本球界にゆかりのある選手が数多くプレーしている。今回はそんな中から二人の選手にスポットを当ててみた。
2014/12/09
Yasumitsu Takahashi
クライマックスシリーズまで戦ったヘルマンは母国のウインターリーグにも参戦中
続いては、西武、オリックスでプレーしているエステバン・ヘルマン(トロス・デル・エステ所属)。今季は141試合に出場してクライマックスシリーズまで戦った彼が、今月から母国でのウインターリーグに参戦しているのだ。
――日本で140試合以上プレーして、12月になった今なおここでプレーし続けている理由は何でしょうか?
純粋に野球が好きなんだ。ウインターリーグに参加して14シーズン目になるんだけど、もうこの時期にここでプレーするのは習慣という感じだね。もっともっと野球がうまくなるためのいい機会なんだよ。
――そんなにプレーして疲れは溜まりませんか?
もう十分休んだよ。元気元気(笑)この先バカンスは取らないかな。来季の日本でのプレーに向けて日々トレーニングを続けてるよ。
――日本とドミニカ共和国のリーグの違いについて教えてください。
日本はここよりもディフェンシブな野球をする。初回から小技を使ったり、スモールベースボールを実践すべく細部にすごく気を配るね。この点はドミニカの野球と大きく違うね。
――ドミニカ人選手が日本でプレーするにあたり必要な心構えはありますか?
とにかく日本のやり方にアジャストすることだと思う。特に日本はよく練習するから、そうしたルーティンに早く慣れないといけない。
オビスポはアメリカ、ヘルマンは日本でフルシーズンをプレーした上でのウインターリーグ参戦だ。
二人とも疲れがないはずはないだろう。
が、二人が口を揃えて言っていたのは、「母国でプレーできるのがすごくうれしい」ということだ。
ヘルマンが試合前に相手チームの選手と楽しそうに挨拶を交わし、談笑している姿を目にした時に、ウインターリーグは世界中に散らばってプレーするドミニカ人選手にとって貴重な再会の場でもあるのだと思わされた。
今回話をしてくれた二人は過去の日本球界経験者と現役の経験者と立場は違うが、二人とも日本に対しポジティブな印象を語ってくれ、そしてともに最後は「アリガトウ」と日本語で挨拶してくれたのは日本人としてうれしい限りだった。