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由伸巨人2位ターン、2016年前半戦通信簿。世代交代急務もやはり実績組頼みか【死亡遊戯コラム】

主力選手の故障にも見舞われ、苦しい前半戦となった巨人。前半戦を振り返り、後半戦のポイントをあげてみたい。

2016/07/17

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坂本、村田に続く強打者の台頭を

【野手 2点】
83試合 打率.322 16本塁打 51打点 OPS.977
プロ10年目を迎えた坂本が打撃各部門でキャリアハイを狙える好成績を記録。
ここ数年、打撃面での物足りなさを指摘されてきたキャプテンだが、今季は不動の3番バッターとしてチームを牽引している。
同じく昨季は不振に喘いだ村田修一も復調し開幕からフル出場。打率.305、11本塁打と男の意地を見せた。
しかし、クルーズ、立岡宗一郎、片岡治大、亀井善行らレギュラークラスの故障離脱の穴は大きく、開幕前は4番打者を期待された新助っ人ギャレットも気が付けば「7番左翼」で定着。
代役4番の長野久義もここまでわずか4本塁打、24打点と迫力不足は否めない。
皮肉にも、由伸監督が今最も必要としているのは全盛期の高橋由伸のような強打者である。
右肩痛で出遅れた阿部慎之助は5番打者として存在感を発揮しているが、体調面さえ戻ればやはり捕手として小林誠司と併用したい。
イースタンで12本塁打、57打点と結果を残す2年目の岡本和真の1軍抜擢があるのかにも注目だ。

【ベンチワーク 3点】
ここまでは動の原采配と比較すると、静の由伸采配といったところだろうか。
スタメンを激しく動かし選手に緊張感を与えていた昨年までとは違い、由伸監督は故障離脱でもしない限り主力は打順固定で起用する傾向がある。
それが貧打に苦しむチームを応援するファンには時に無策に映り、もどかしさを感じてしまうのも事実だ。
ただ、代打起用や投手起用は采配以前に駒不足を露呈している感もあるので、外国人選手13名在籍という点も含めて編成・スカウト面からの見直しが必要だろう。

【総合 2点】
批判されることの多い高年俸の阿部や内海にしても、現状ではベストに近い結果を残しているのではないか。
30代中盤から後半の彼らに、ここから全盛期のパフォーマンスを取り戻せというのは酷だろう。
問題は力の落ちた彼らからポジションを奪うような若手がなかなか出現しないこと。
最近は故障者続出の二塁でドラフト5位ルーキー山本泰寛をスタメン起用しているが、こだわって使い続ける「由伸チルドレン」が34歳の脇谷亮太では寂しすぎる。
長嶋監督に松井秀喜がいたように、原監督が坂本勇人と出会ったように、後半戦は由伸監督の24番を継承できるようなスター選手の出現を期待したい。

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