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ロッテ2010年胴上げ投手・伊藤義弘、右腕の復活ストーリーは最終段階に【マリーンズ浦和ファーム通信#25】

2010年の日本シリーズの胴上げ投手が長いリハビリを経て実戦に復帰した。

2016/07/21

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千葉ロッテマリーンズ



年長投手だからこそのアドバイス

 最近、うれしいことがあった。小学校1年生になる長男が野球チームに入団した。「パパのように野球をやりたい」とボールを握った。「まだルールもよくわかっていないと思う。遊び程度。でも本当にうれしい」。伊藤はそう言って、優しい目で笑った。

 今年で34歳。マリーンズの日本人投手では古谷拓哉に続いて年長投手になった。気が付いたことがあれば若い選手にアドバイスをしたり、注意をする。若手の多い投手陣において大事な役割だ。先日、専修大松戸高校から入団したルーキー・原嵩のアップシューズの親指の部分に穴があいているのに気が付いた。

「履き替えてこい。そんなことで怪我をしたらどうする。せっかく、ここまでうまくいっていることがすべて台無しになるぞ」

 2012年に腰。2013年に肩と肘。そして今回の手術と何度となく怪我に泣かされた男だからこそのアドバイスだった。そんな伊藤が黙々とリハビリを繰り返している背中を二軍にいる若手たちはいつも見てきた。だからこそ、しっかりと復調をして、真摯な態度で野球と向き合い努力を続けていれば、報われることを実証しないといけない。

 2010年、日本一の胴上げ投手の栄誉に輝いた右腕の復活ストーリーは最終段階に入ろうとしている。背番号「30」は、いろいろな想いを胸に必ずあの場所に戻ると誓う。本拠地・マリンのマウンドが伊藤を待っている。

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