中日・大島洋平、サイクルヒット達成。過去、NPBで複数回達成した選手は3人のみ
2016年7月20日、マツダスタジアムで行われた広島東洋カープ対中日ドラゴンズ戦で中日の大島洋平が史上64人目のサイクルヒットを達成した。
2016/07/21
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かつて中日に在籍したアレックスは日米で達成
中日の大島洋平が7月20日の広島戦でサイクルヒットを達成した。これはNPB史上64人目、68回目の快挙だ。
大島はこの試合で、1打席目に本塁打、2打席目に二塁打、3打席目に三塁打、そして4打席目に単打を放ち、サイクルヒットを達成した。
このようにサイクルヒットとは、1人の打者が同じ試合で単打、二塁打、三塁打、本塁打を記録した場合を指す。
NPBでは1948年10月2日の金星スターズ戦で大阪タイガースの藤村富美男が記録したのが最初だ。
しかし、藤村から1963年4月25日の阪神戦で達成した巨人の王貞治まで、22人23回のサイクルヒット達成者は、新聞でクローズアップされ、報道されることはなかった。
日本野球界では、それまで「サイクルヒット」が偉業であるとは一部を除き、認識されていなかった。
1965年7月16日の近鉄戦でサイクルヒットを達成した阪急のダリル・スペンサーが「サイクルヒットを達成したのに、なぜ誰も質問しないのだ」と言い出して、これ以降、NPBでもようやく大きく報じられるようになった。
なお中日ドラゴンズ・名古屋ドラゴンズを含めてサイクルヒットを記録した選手は、原田徳光、前田益穂、立浪和義、井端弘和、福留孝介、アレックス・オチョアに続く7人目となる。ちなみにアレックスはMLBでも達成。唯一日米でサイクルヒットを記録したのはアレックスだけだ。
大島は、初回先頭打者ホームランを皮切りにサイクルヒットを達成したが、これは広島・衣笠祥雄(1976年7月7日巨人戦)、阪神・真弓明信(1979年5月20日中日戦)、広島・ロサリオ(2014年9月20日巨人戦)に続いて史上4人目となる。
サイクルヒットは78人が89回記録しているノーヒットノーランよりも回数が少なく希少な記録だ。