ロッテ・井上、取り戻したフルスイング。『幕張のアジャ』後半戦の逆襲誓う【マリーンズ浦和ファーム通信#26】
開幕戦、北海道日本ハムファイターズの大谷を攻略したマリーンズ。この日、6番でスタメン出場した井上晴哉の一打が勝利を手繰り寄せた。そんな井上が、今は二軍で調整中だ。
2016/07/25
千葉ロッテマリーンズ
落ち込んでいる暇はあるのか?
開幕戦で掴んだはずの手ごたえもいつしか消えてしまった。悩み、落ち込み肩を落としながら二軍に合流した井上を待っていたのは大村巌二軍打撃コーチだった。「ずっと見ていたよ」。優しく、そう声を掛けてくれた。一軍の試合を毎日、テレビで見ていた大村コーチは気持ちの変化に気が付いていた。「自分の持ち味を忘れてしまっているんじゃないかな」。そして肩を落とす井上にハッパをかけた。
「まだまだ課題はある。一日一日、前に進むしかない。そうなると無駄な時間はない。落ち込んでいる暇なんてあるのかな」
ハッと目が覚める想いだった。キャンプは二軍スタート。そこから捨て身の想いで、アピールをした。2月に練習試合、オープン戦と結果を出し続け、開幕一軍、そして開幕スタメン、開幕ヒーローまでイッキに駆け上がった。しかし、その過程でいつしか初心を忘れ、結果を意識するようになってしまった。周囲の目を気にして、三振を怖がり、当てにいく打撃になってしまった。だが、本来の魅力は114キロの巨体から繰り出す豪快なスイングとそこから生み出される長打。その原点を、どん底に落ちて思い直し、そしてクヨクヨと悔やんでいる自分を恥じた。練習をして、二軍で結果を出すしかない。答えは一つだった。
「例えば、当てにいく打撃で自分がシングルで出塁をしても敵も怖くない。自分の中で勝手に三振をするのをおびえていた。気にしないでもいいことを気にするうちに、自分のスタイルを崩していた。三振をすることを怖がらずにおもいっきり振っていこうと。もっともっと振りを鋭くしようと思った。今は毎日、なにか良かったことを見つけて、成長して一日、一歩でもいいから前に進もうという気持ちで野球に取り組んでいる」