ロッテ・井上、取り戻したフルスイング。『幕張のアジャ』後半戦の逆襲誓う【マリーンズ浦和ファーム通信#26】
開幕戦、北海道日本ハムファイターズの大谷を攻略したマリーンズ。この日、6番でスタメン出場した井上晴哉の一打が勝利を手繰り寄せた。そんな井上が、今は二軍で調整中だ。
2016/07/25
千葉ロッテマリーンズ
二軍では11本塁打、強打を武器に再昇格を誓う
『幕張のアジャ』――その巨体と風貌からファンはそう親しみを込めて呼んで1年目から期待をかける。ルーキーイヤーはオープン戦から本塁打を量産し、新人では異例の開幕スタメンにも抜擢された。順風満帆なプロ野球人生に思えた。しかし、1年目から徹底的なマークにあい、36試合の出場で2本塁打。昨年は5試合の出場で2安打に終わった。特にリベンジに燃えた2年目の昨年はシーズン中に、右足の肉離れ、腰痛、左手人差し指の骨折と怪我に泣かされたシーズンだった。そんな時、支えとなったのが昨年3月に入籍をした夫人の存在だった。
「いろいろとサポートをしてもらっている。家では野球の話をしないように気を使ってくれたりする。嫁も本当はいろいろなところに遊びに行きたいと思うけど、今年は野球を徹底的にやると決めている。だから、いつも我慢をしてもらっている。いろいろと協力してもらっている恩返しは自分が活躍することが一番だと思う」
リベンジと愛妻への活躍を誓った3年目のシーズンも、すでに後半戦に突入した。今季、残されたチャンスはそう多くはない。その中で二軍戦11本塁打と長打でアピールを繰り返し、絶大な存在感を見せる。自分を取り戻した今、なにも恐れてはいない。今年、最初に抱いた捨て身の想い。小さなチャンスをなんとしてもモノにする強い気持ちで、いつ何時、一軍から呼ばれてもいいように準備に余念がない。季節は真夏へと向う。ホークス、ファイターズとの、し烈な上位争いは佳境を迎える。開幕戦で大谷を打ち崩したその強打が必要となる日が来るのを今はひたすら待つ。