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脱・完璧主義へ SNSに投稿した「勝ちゃえんよ」の真意とは?【森原康平 地道が近道】

2025/03/26

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産経新聞社



僕のなかで大きなマインドチェンジがありました

 
 2024シーズンは、開幕からクローザーを任され、最後は日本シリーズで胴上げ投手になるなど、ありがたいことに務めをまっとうすることができました。
 
 春先、クローザーを言い渡され、自分としては最後までやり抜くことができれば、これは自分の人生にとって大きな財産になると思っていました。
 
 このシーズン、僕のなかで大きなマインドチェンジがありました。
 
 それはSNSでポストした「勝ちゃえんよ」という言葉に集約されています。

 以前の僕は『完璧主義』の側面がありました。
 
 しかし、キャリアを重ねるにつれ、年々『完璧主義』から遠ざかっている実感があったのです。野球以外の日常生活においてもそうです。
 
 結局のところ野球というのは、フォアボールを出そうが、連打を食らおうが、得点されようが、最後に勝てばいい。
 
 もちろんファンの方々は、リリーフなら三者凡退の危なげないピッチングを期待しているでしょう。
 
 しかし、シーズン中は多かれ少なかれ調子の波というものがあるので、常に完璧な仕事ができるというわけではありません。
 
「勝ちゃえんよ」というポストは、ちょっとした話題になり、SNS上でバズりました。
 
 その意味に関しては、いろいろと自由な捉え方をされているようでした。
 
 シンプルですが、僕のなかでは決して浅い言葉ではありません。
 
 2024年は、そういったマインドセットが必要だったのです。
 
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書籍情報


『地道が近道 ゆるやかに成長し続ける”成功思考”』
定価:1980円(本体1800円+税)
 
挫折・誹謗中傷も経験。
日本一の胴上げ投手による「メンタル強化書」
 
「勝ちゃえんよ」
結果を出す人は再現性が高い
まずすべてを受け入れる
真剣に失敗し、次に生かす
数年後をイメージしてゴールから逆算
 
振り返れば、僕の野球人生は決して順風満帆なものではありませんでした。
野球の才能面では、〝凡人〟だったと言ってもいいでしょう
そんな苦しい渦中であっても自分を支えていた言葉がありました。
「成功者より成長者であれ」です。この姿勢はアマチュア時代から変わりません。
思うのは〝凡人〟だからこそ得た感覚です。
 
本書では、僕の『心・技・体』における成長過程や、何を考えて日々生活し、取り組んできたのかを記していきます。
プロの道を目指しているけど自分では平凡だと思っている人はもちろん、社会生活を営む一般の方々にも生きていく上で少しでもヒントになればいいなと思っています。

 
【了】

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