オリックス若月、投手陣を引っ張る若き司令塔。鈴木コーチも認める「サインで会話ができる」信頼関係【どら増田のオリ熱コラム #81】
オリックスの正捕手争いに新たな顔が台頭してきた。20歳の若き司令塔・若月健矢だ。花咲徳栄高から入団して3年目。伊藤光、山崎勝とこれまでのオリックスを支えてきた捕手陣から正捕手を奪いそうな勢いだ。
2016/07/31
着実に近づいている正捕手の座
「正捕手への道は順調にきてますよ。ピッチャーとサインで会話を交わせるようになってきたのが順調にきている証拠だよね」
プロ1年目から近くで見てきた鈴木コーチの若月に対する期待は大きい。若月もその期待に応える活躍を見せている。30日現在、先発マスクも31試合と最多マスクの山崎勝己(32試合)に迫っている。打席数では115打席(30日現在)と伊藤光(106打席)を抜き捕手陣では最多になった。
課題だったバッティングは足を上げず、下半身の使い方を生かした高校時代のフォームに戻したことにより、ヒットが出るようになり打率も.302(30日現在)と好調、安定感を増している。若月は「まだ使っていただいてると思っているので、勝ってないのが悔しいですね。勝ちたいです」と話している。今月は19試合に先発出場して9勝11敗、チーム防御率が2.87(30日現在)と盛り返してきた。
「チームがこういう状況だから若月を使っているわけじゃない。彼は入ってきた頃からバッターを抑える感覚を持っていたし、若月と話をすると、こちらも感心するような発見があったりする。本来の力をだしてもらえたら正捕手を獲れる」
鈴木コーチは若月の起用についてこのように語り、目を細めた。
若月の急成長は奥浪や園部といった同期にも刺激を与えており、若手を積極的に起用する方針に舵を切ったチームにとっても活性化につながっている。
若月が後半戦のチームを引っ張り、逆転のクライマックスへと導くことができるのか。若き正捕手候補に期待したい。