【8月5日～7日セ・パ第31節展望】セは今季最大の山場。巨人大逆転Vへ3タテが必至
2016年8月5日～8月7日までの第31節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/08/05
＜パリーグ＞
1位・ソフトバンク（6勝1分）－2位・日本ハム（10勝1分） ヤフオクドーム
舞台を福岡に移してのリターンマッチになる。先週、ソフトバンクは負け越した分、ここで取り返したい。初戦の先発は和田が上がる。先週に引き続き大学の後輩・有原との投げ合いになる。前回は7回3安打2失点で勝利投手となり先輩の貫禄を見せたが、今回も続けたいところだ。2戦目は千賀、3戦目は岩嵜になる。千賀は、前回登板は省エネの素晴らしいピッチングを見せたが、勝ちきれなかった。とはいえ、まだ土つかず。今回登板では勝利を付けたい。打線の方は前節に打順を入れ替え、それが成功した。同一カード3連勝で自信をつかんだはずだ。1番に明石を固定し、9番に移った今宮がいい形でチームに貢献している。チームとして線になる強さがあるだけに、つなぎの意識で得点を重ねたい。
日本ハムは勢いにやや陰りが出てきた。前節のロッテ戦で、交流戦以来となる負け越しを喫した。この流れで首位・ソフトバンクとの対戦するのは不安だろうが、何とか乗り越えたい。初戦の先発は有原。大谷が登板できない状況下では代役エースとして役割を果たしてきた。前回は競り勝った高梨が2戦目に登板する。打線の方は、完全に勢いが止まった印象だ。岡の離脱をいかにカバーしていくかがカギになる。大谷は好調をキープしているが、やはり中田と陽の活躍がなければ、このチームの浮上はない。
4位・楽天（9勝1分）－6位・西武（７勝１分）
2節続けて貯金を作った楽天は下位争いで一歩リード。上位戦に絡んでいくためにも、負けられない。初戦の先発は美馬が上がる。調子の波がかなり激しいが、安定させたいところだ。2戦目先発予定のエース・則本は西武戦防御率が1点台と抑え込んでいる。3戦目の辛島は西武戦今季初だが、悪い印象はない。打線は今江、ウィーラー、アマダー、銀次の中軸の調子がいい。チャンスメークをしっかりできれば、得点は挙げられるだろう。勝ち越しを続けて、上位との差を少しずつ縮めていきたい。
最下位に転落した西武は明るい兆しがほとんど見られない。その中で、菊池が先発に復帰する。わき腹を痛めて戦列を離れていたが、万全を期しての登板となる。結婚を発表後、初の一軍舞台で、モチベーションは高いはずだ。2戦目以降は流動的になる。高橋光、十亀、野上ら結果を残せていない先発投手陣にとって、チャンスは減ってきている。ひとつひとつが勝負になる。打線は森の調子が良いが、全体的につながりを欠いている。打線が悪いのか、意識の問題か、統率する側にも問題はある。
5位・オリックス（7勝）－3位・ロッテ（9勝） 京セラドーム
エースの好投もあって最下位を脱出したオリックス。3位ロッテとの間にはかなり差はあるが、このまま終わるわけにはいかない。ロッテを引きずり落として混戦に持ち込みたい。初戦の先発は松葉が上がる。前回登板ではプロ初完投勝利を挙げた。投球が安定してきており、ここで勝って勝敗を五分に戻したい。2戦目はディクソン、3戦目は山崎福にチャンスが与えられそうだ。山崎福がこのチャンスでどんなピッチングができるか、楽しみだ。打線の方は、前日の楽天戦で、4番のT‐岡田が驚愕の特大弾を放った。彼のスラッガーとしての能力を垣間見た。ワクワクさせてくれる選手だ。7月の月間打率が4割近い安達の調子も上がり、投打ともいいパフォーマンスが期待できる。
ロッテは2位・日本ハムに勝ち越し、トンネルから抜け出した。ここのところ苦しい戦いが続いていたが、長年エース候補と言われながら伸び悩んでいた唐川が復調、打線ではベテラン福浦の活躍など、明るいニュースが増えてきた。初戦先発は石川が上がる。前回登板では7回を零封しながら、途中でマウンドを降りてしまった。悔しさをこの試合にぶつけたい。関谷を挟んで3戦目はエースの涌井だろう。貫禄のピッチングを見せたい。打線の方は、中途半端な起用で悩み、精彩を欠いていた中村を2軍に降格させ、ルーキーの平沢を昇格させるなど、てこ入れを図っている。角中、鈴木に当たりが出ている。チーム状態は上向きなので、彼らを援護する選手たちが出てきてほしい。清田の復帰も視野に入れたい。