【8月19日～21日セ・パ第35節展望】パリーグ天王山。日本ハム、ソフトバンクから首位奪還なるか
2016年8月19日～8月21日までの第34節、勝負のポイントはどこにあるか。
2016/08/19
＜パリーグ＞
2位・日本ハム（12勝1分）－1位・ソフトバンク（7勝1分） 札幌ドーム
ついに勝率が一厘差まで迫った天王山の一戦。5連勝中の日本ハムはこの勢いのまま、首位の座を勝ち取りたい。初戦の先発はチームトップの10勝を挙げている有原が上がる。後半戦になって3度目の投げ合いになる大学の先輩・和田との対決は、2連敗中だ。チームの勢いに乗って勝ち取りたい。2戦目はソフトバンク戦3勝無敗で防御率が1点台の高梨の予定だ。角度のあるストレートとフォークでソフトバンク打線を牛耳る。3戦目の大谷の先発はあるかも気になるところだ。打線は、1番の西川が好調をキープ。陽以外にも、打者として出場なら大谷も調子がいい。ソフトバンク戦7本塁打のレアードにも期待がかかる。まず第1ラウンドを制したい。
ソフトバンクはこの10戦で1勝9敗と泥沼状態だ。このタイミングでの対戦は厳しいが、何とか状況を打開したい。初戦の先発は和田が上がる。5戦連続して7イニング以上登板するなど、頼もしい存在だ。日本ハム戦は3勝1敗と結果を出している。2戦目は千賀、3戦目は岩嵜だろう。千賀は今季初黒星を喫したのが日本ハム戦だっただけに、リベンジの気持ちも強いはずだ。打線は深刻な状態だ。8月の月間チーム打率は.230を切る。18日の試合から内川がスタメン復帰。中村、明石、今宮は安定しているが、松田、長谷川らの奮起が待たれる。攻撃陣の調子が停滞している現状、打撃戦より投手戦の展開へと持ち込みたいところだろう。
6位・オリックス（7勝）－4位・楽天（7勝） 京セラドーム
福良監督の続投を発表したオリックスは、前節、同一カード3連敗とまた苦境に舞い戻った。オリックスナインのモチベーションに影響しているのか、気になるところだ。初戦の先発はエースの金子が上がる。前節の日本ハム戦には登板せず、中7日空けての登板は不可解だが、それだけの待遇を受けたからには結果を残さなければならない。今季、楽天戦は無失点とカモにしているだけに、勝利が絶対だ。2戦目はディクソン、3戦目は西の復帰もあり得る。打線はやや元気がない。復帰してから好調の中島だけが気を吐いているが、好調だった安達や糸井、T－岡田の状態が気になるところ。投手陣が踏ん張るしかないのかもしれない。
楽天は前節のロッテ戦で2連勝して大阪に乗り込む。連勝と連敗が多いチームだけに、連勝のあとこそ、踏ん張りたいところだろう。初戦の先発は安樂が上がる。前回登板のオリックス戦では、金子と投げ合い、8回2失点で負け投手。土はついたが、安楽にとって実りある登板だった。リベンジの舞台で今季初勝利を挙げたい。2戦目は則本、3戦目は辛島か。二人とも好投を続けており、連勝の期待も高まる。打線は、前節3本塁打5打点のアマダーが存在感を見せ始めている。島内、今江の新1、2番コンビが機能し始めたが、梨田監督はオーダーを変えすぎる傾向にある。チームの安定を図るためにも固定したい。
5位・西武（6勝）－3位・ロッテ（10勝） 西武プリンス
打線好調の西武は、先発陣にも勝利が付き、投打が絡みあっている。3位・ロッテとの対決だけに、この調子を確実なものにしたい。初戦の先発は菊池が上がる。復帰してから2連勝だが、相手先発石川との投げ合いを制することができるか。2戦目は十亀、3戦目は高橋光と予想する。高橋光は前回登板で6月2日以来の勝利を挙げた。連勝と行きたいところだ。打線は好調をキープしている。浅村はこの5試合で3本塁打9打点と夏場に部類の強さを発揮し、森、秋山、呉の調子もいい。金子侑の状態がやや心配されるが、それも気にならないほどだ。主砲・中村剛の復帰も近いとされ、投打ともに充実しつつある。
前節、よもやの2連敗を喫したロッテは、下位球団には星を落としていられない。今節は石川、涌井のエース級2人を揃えて臨むだけに、しっかり勝ちきりたいところだ。初戦の先発は石川がマウンドに立つ。西武戦8連勝とカモにしており、チームの連敗を止めるとともに、弾みをつけたい。2戦目に関谷を挟んだ後の3戦目・涌井にも期待が高まる。涌井は西武打線を防御率2点台未満に抑えており、そう崩れることはないはずだ。打線はリードオフマンの岡田の出塁率が高くなってきており、チャンスメイクができている。好調を維持する角中、デスパイネ、鈴木でどれだけ返せるか。1軍に復帰したばかりのナバーロの奮起も期待したい。