『逆転のカープ』へ導く、ヘーゲンズの存在感。見逃せない畝コーチのマネジメント力
今季は逆転勝利が多いカープ。しっかりと投手陣が役割を果たしているのが大きい。中でも先発、中継ぎとフル回転の1年目ヘーゲンズの働きぶりを畝コーチは絶賛する。
2016/08/22
先発ローテーションは基本中6日
逆転勝利が36試合(8月19日試合終了時点)、今年のカープは粘り強い。ゲーム終盤まで何が起こるかわからない。だからこそ、マツダスタジアムを埋め尽くすファンはゲームセットまで席を立つことができないのである。
もちろん、菊池涼介、丸佳浩のキクマルコンビからベテランの新井貴浩まで徹底された「つなぐ」攻撃によって逆転劇は演じられてきた。ただ、ゲーム終盤まで粘って逆転を待つ投手力も見逃すわけにはいかない。
12勝をマークしている野村祐輔は好調の理由をこう分析している。
「今年は、相手に点を取られても1点でしのげていることです。1イニングに2点や3点取られるのでなく、1点で粘れているからゲームを作れているのだと思います」
先発投手の軸が好調をキープできているのは、首脳陣のマネジメントによるところも大きい。野村祐輔、黒田博樹、クリス・ジョンソンらは基本的には「中6日」でまわることが多い。
故障などによって先発陣が苦しくなった時も、首脳陣は、中村恭平や戸田隆矢、九里亜蓮ら若い力を起用し、ローテーションを大きく崩すことはなかった。
そして、畝コーチは「中継ぎの踏ん張り」も高く評価する。
「先発が崩れた試合でも、中継ぎが粘ってゲームを作ってくれて逆転につながることも多いように思います」