1996年以来20年ぶり、セパ両リーグで野手新人王誕生の可能性
現在、セの新人王争いは、得点圏打率.379の勝負強さを武器に3番に座る阪神の高山俊が一歩リード。パでも遊撃ながら打率.275を残す茂木栄五郎が有力候補となっており、96年以来の両リーグ野手新人王誕生となる可能性は高い。
2016/09/01
規定打席に到達した高山
ペナントレースも残すところあと1カ月。ペナントシリーズ、クライマックスシリーズをかけた争いと共に、両リーグのタイトル争いも正念場を迎えている。今シーズン特に注目を集めているのが新人王争い。このままいけば20年ぶりに両リーグで野手の新人王が誕生する可能性が高い。(成績は8月30日試合終了時点のモノ)
セリーグの新人王候補は以下のとおり
高山俊(阪神) 114試合 .276(416-115) 5本塁打 53打点 OPS.691
今永昇太(DeNA) 18試合 6勝8敗 110回 109奪三振 29四球 防御率2.95
戸柱恭孝(DeNA) 105試合 .238(311-74) 2本塁打 19打点 OPS.546
新人王争いの大本命は、阪神の高山だ。1番レフトで開幕スタメンを勝ち取ると、3,4月に3度の1試合4安打をマークするなど固め打ちを武器にレギュラーの座を不動のものに。シーズン中盤、一時期下位打線を打ったものの、8月中盤からは得点圏打率.379を誇る抜群の勝負強さで3番に抜擢されている。
30日の試合で、既に球団の新人では赤星憲広以来となる規定打席(443)クリアも確定、24日のDeNA戦で自身12度目の猛打賞を記録しており、1958年に長嶋茂雄(巨人)の記録した猛打賞14度の新人記録も射程圏内としている。
対抗は、DeNAの今永昇太か。防御率2.95と開幕から好投を続けており、K/BB3.76と投球内容にも優れる今永だが、味方打線の援護に恵まれないこともありここまで6勝止まり。6月中旬から7月終盤まで離脱していたこともあり、規定投球回数到達も厳しい状況(残り20試合で33イニング)だ。
新人ながら93試合で先発マスクを被り、オールスターにも選出された戸柱だが、OPS.546とアワード争いをするには打撃が力不足。102試合に出場している4年目の北條史也(阪神)も新人王資格があるが、高山・今永を上回るには残り試合での大爆発が必須となる。