広島と巨人の差。対照的な89年・90年組野手陣の現状【死亡遊戯コラム】
23日から広島と巨人の直接対決は広島が勝ち越し、優勝マジックを点灯させた。チーム力の差はどこに生まれているのか。
2016/08/26
勢いの差を見せつけた3連戦
カープ旋風が止まらない。
東京ドームの3塁側は真っ赤に染まり、25年ぶりのリーグ優勝に向けて突き進んでいる。
23日から敵地で2位巨人との直接対決に臨むと初戦こそ落とすも、2戦目は相手エース菅野智之を攻略し優勝マジック点灯、3戦目は最終回にクローザー澤村拓一を攻め鮮やかな逆転劇。
今季38度目の逆転勝利で優勝マジックを18まで減らし、巨人とのゲーム差を9に広げた。
広島残り25試合、巨人残り28試合ということを考えると、ペナントを行方を決定づける勝利と言っても過言ではないだろう。
この連勝の原動力となったのは赤ヘル打線の誇る同級生カルテットだ。
田中広輔、菊池涼介、丸佳浩、安部友裕。
4人は皆89年4月~90年3月生まれの同級生である。
24日は菅野キラーで知られる安部が追撃の一発を放ち、田中もタイムリー2塁打、菊池と丸は2番手戸根千明から二者連続弾とこの4人で6安打5打点3本塁打の大当たり。
25日も田中、菊池、丸の上位陣が3人計13打数7安打3打点の活躍。
9回表の逆転劇の立役者も同点内野安打の菊池と逆転タイムリー3塁打の丸だった。
広島のチーム打率.273、122本塁打、572得点、100盗塁はすべてリーグトップ。
そんな現代のビッグレッドマシンを牽引する彼らの生年月日とドラフト順位、そして今季打撃成績は以下の通りだ。
田中広輔(89年7月生/13年3位)118試 打率.274 13本 34打点 23盗 OPS.763
菊池涼介(90年3月生/11年2位)116試 打率.326 12本 51打点 13盗 OPS.821
丸 佳浩(89年4月生/07年高3位)118試 打率.284 15本 75打点 18盗 OPS.850
安部友裕(89年6月生/07年高1位)91試 打率.293 5本 29打点 4盗 OPS.782
安部と丸は当時の高校生ドラフト組、菊池は中京学院大、田中は社会人のJR東日本からプロ入りしている。
現在、早生まれの菊池のみ26歳、他3名は27歳。
経歴もドラフト順位もバラバラだが、それぞれプロ野球選手として全盛期を迎えつつある年齢だ。