先発候補10人以上!? 松坂大輔の加入で、工藤ホークスの先発ローテ争いはさらに熾烈なバトル
2014年シーズン、日本一に輝いたホークス。大型補強を行って勝つことを強いられたチームは、苦しみながら悲願の日本一を果たした。次なる称号は連覇。その険しい道程を勝ち抜くため、投手陣の補強に動いたホークス。コマは揃った。いや、揃いすぎた。工藤公康新体制の下、どんな先発ローテが組まれるのだろうか。
2014/12/17
松坂大輔、新天地で進化を遂げられるか
12月5日、福岡市内で松坂大輔の福岡ソフトバンクホークス入団会見が行われた。アノ松坂が日本に帰ってきた。そして、福岡の地にやってきたのだ。
「期待と不安、両方あります。世界一を目指しているチームで自分も一緒にやりたい」
会見の冒頭、清々しい表情に笑みを交えて語った。同席していた王貞治会長は「色々と競争のあった中、入団してもらえてよかったと思っています。連覇を狙うホークス投手陣の中心となってもらいたい」と、大きな期待を言葉にした。
2011年に右ヒジ靭帯の移植手術、いわゆる「トミー・ジョン手術」を受けた松坂。3年が経ち、「年々よくなってきているし、投げることにもう不安はない」と本人は話す。西武ライオンズ時代の迫力に満ちた投球が記憶に残っているファンは大勢いる。むしろ、メジャーでの姿よりも鮮明に。ルーキーイヤーにイチローから奪った3打席連続三振。プロ入り後3年連続最多勝。ホークスファンならば、2005年の松中信彦との対戦も忘れられない。松坂は結果的に3本塁打を浴びたが、その気迫溢れる直球勝負には魅了されたものだ。
平成の怪物と言われた男も今年で34歳。〝あの頃〟とは違う。今度はどんな投球スタイルを見せてくれるのだろうか。
「昔よりも速いボールを投げるのは難しい。だけど、見に来てよかったと思ってもらえるものは出せると思います」
そう胸を張った。日本での8年間とは違った投球スタイルへ。年齢を重ね、体も変化してきた。日米のマウンドの違いもある。対応しなければならないことは山ほど。日本の打者の把握にもまだ時間を要する。情報収集した上で、じっくりと時間をかけて〝新たな松坂大輔〟を確立していく予定だ。