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黒田から殊勲の2打点、西浦「2軍で課題を与えられてきた。逆転CSへ」――東京ヤクルトが野手育成に長けた理由

3日東京ヤクルトが3-1で広島に競り勝った。殊勲打を放ったのは大卒3年目の西浦直亨だった。野手の育成がうまいヤクルトから、また一人逸材が出てきた。

2016/09/04

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西浦「1軍で出るために何をすべきかを2軍で考えさせられる」

――今年はバッティングの向上が著しい。

 そうですね。1年目、2年目、3年目と段々と良くなってきているかなと思います。

――これまでと違った感覚がある。

 スイングの力強さも出てきたのもありますし、試合中でも、打席の中で、どういう風に打っていこうかと、選択できています。大学時代は調子がいい時はそれでよかったんですけど、そうじゃないときのバッティングは悪かった。何でもかんでもフルスイングしていました。今は整理できています。

――元々ヤクルトは野手の育成がうまいと評判です。ご自身で感じるところはありますか。

 競争が激しいと思いますし、いい刺激をしあえます。1軍で出るために、何をしないといけないかというのを考えさせられて2軍で過ごすことができるので、そういうのが大きいと思います。

――1軍から2軍に降格するときはコーチからテーマを伝えられるんですか。

(2軍に)落ちたときに、なぜ、落とされたのか。首脳陣の方からは何が課題なのか伝えられる。それは大きいですね。だから、2軍でカンカン打つことも大事ですけど、それよりも、1軍に行けば、どういう場面で、どんなプレーが必要か、考えて取り組むようになります。何かができて、何かができないというのがあると1軍ではやれない。テーマをもってやれている。

――チームにはたくさんの手本もありますね。

 そうですね。右バッターやと、(山田)哲人を見ていますし、畠山さんからもアドバイスをいただいています。手本を見ながら、また、話を聞いたりして、参考にしながらやっています。

――山田は1学年下になるけど、やはりすごい選手ですか?

 すごい選手なのは分かっているんですけど、そこで終わらせてしまってはいけないと思います。そこに近づかないと。何かを持っているから、あれだけ成績を残せていると思うので、参考にできるところはしないといけない。

――今日の試合では2本のタイムリーと結果が出ました。

 少しは、存在感を出せるようにはなってきたかなと思います。

――相手投手は日米通算200勝の黒田投手でしたが、名前負けしなかった。

 相手投手が誰だからとか、余計なことは考えてはいないです。

――3年目になって危機感はありますか?

 それはずっとありました。背番号「3」を付けさせてもらっていますし、結果を残さないと、切られる世界ですからね。

――途中出場やいきなりのスタメンにも慣れてきたように思えます。

 途中から出たからとか、試合には少ししか出してもらえないから打てなかったとかいっていたら、この世界では残れない。どんな時にもベストなプレーができないといけないと日ごろから心掛けるようにしています。

――今日の試合では1打席目は変化球を凡打したのに、3打席目は変化球をタイムリーにしました。

 実際は、ラッキーなところもありました。飛んだコースが良かったので、内容的にはまだまだです。

――しかし、変化球に対して、違う結果を出せました。

 そうですね。でも、3打席目に関しては、ホンマ、カウント負けもしていましたし、追い込まれて何とかくらいついていただけです。実際、打ったのはボール球やし、見極めていいけるようにならないと。

――2打席目のタイムリーも完璧でした。

 しっかり打てましたね。

――試合中は相手が黒田さんとかは考えないと思いますけど、結果を振り返って、黒田さんから打てたというのはいかがですか。

 今までTVで見ていた選手の方との対戦ですから、自分も同じ舞台にいるので(打てたことは)自信になりましたけど、それがおごりにはなってはいけないという想いはあります。

――CSに向けて、可能性があります。

 チャンスがある限りは、しっかりと目指していきたいですね。

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