先発1番手の理由は勝利数だけにあらず。カードメイクができる、久保康友の老獪な投球術
移籍1年目にチーム最多12勝をあげた久保康友。すでに中畑監督が来季の開幕投手に指名という報道も出た。変幻自在かつ老獪な投球術に定評はあるが、実は久保が好投した翌日も、ベイスターズ先発陣の防御率も改善される数字が出ているのだ。
2014/12/21
開幕投手は久保が内定か?
まだ年も明けない12月。
中畑監督が早くも来季の開幕投手を久保康友にするというニュースが報じられた。
確かに久保はチーム最多の12勝を挙げたものの、チームには11勝を挙げた井納翔一、先発転向後覚醒の気配を見せる山口俊など生え抜きのエース候補がいる。
まだ春季キャンプの調整の進み具合や、オープン戦の結果を見て競争させても良いのでは?という声も聞こえてきそうである。
FA宣言して国内他球団に移籍した投手は、昨年度までで延べ人数で27名。
その中で移籍1年目に最も多く勝ち星を挙げたのは、工藤公康(西武→ダイエー→巨人)、杉内俊哉(ソフトバンク→巨人)に久保康友(阪神→DeNA)の12勝となっている。
即戦力補強という意味では久保の移籍1年目は順風満帆だったと言えるだろう。
当然中畑監督の信頼も厚く、今シーズンは開幕2カード目の巨人戦初戦で移籍後初先発を果たすと、27試合中19試合でカード初戦に登板。
言うまでもなくカード初戦は重要で、同一カード3連戦だとすると初戦に勝てば残り2戦中1勝でカード勝ち越し、そして負けてしまうと連勝するしかカード勝ち越しはなくなる。
しかもカード初戦の場合、ただ勝てばいいというものではない。
相手打線の調子を探り、スコアラーから得た情報とのすり合わせをする役割もあるだろう。